| MAIN-COMPARE |
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| Revascularization for Unprotected Left Main Coronary Artery Stenosis: Comparison of Percutaneous Coronary Angioplasty versus Surgical Revascularization |
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非保護左主幹部病変における PCI(ステント)と冠動脈バイパス術(CABG)の長期転帰を比較する。 一次エンドポイントは死亡,死亡+Q波心筋梗塞+脳卒中の複合,標的血管の血行再建術(TVR)。 |
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MAIN-COMPARE registry は非保護左冠動脈主幹部(LMT)病変に対するPCIとCABGとの比較登録試験である。CABGのハイリスク症例はPCI群の2.6%に過ぎず,治療法の選択は主として術者の判断に委ねられた。本研究ではこうしたバイアスを最小化するためにpropensity-score matching を用い,死亡率や複合エンドポイントには差がなく,PCI 群でTVRが多いと結論付けている。また慢性期の冠動脈造影施行率の違いがTVRの有意差の一因と分析し,無作為化試験の必要性も強調している。 しかし両群の患者背景を比較すると,基礎疾患や罹患冠動脈病変は明らかにCABG群の方がハイリスクである。つまりpropensity-score matching によって患者背景を合わせるということは,PCI群の中の低リスク例とCABG 群の高リスク群を削り取る事を意味する。もとよりLMT病変は冠動脈病変の最重症病型であり,ガイドラインでは依然としてCABGの絶対適応と記されている。また,PCI・CABGとも術者の技量,治療戦略や病変の性状(血管径・石灰化・狭窄の位置など)で予後が左右される。従ってランダム化して両者の“優劣”を決することは普遍性に疑問があり,倫理的にも許容されにくいと考える。今回の試験ではDESといえどTVRにおいてCABGと肩を並べることはできなかった。LMT病変に関しては,こうした試験を積み重ね,いかなる病変・患者背景/戦略がPCI に適しているかを見極めることが重要と思われる。(中野・中村・永井) |
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登録研究,多施設(韓国の12施設)。 |
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追跡期間はPCI群1017日(中央値),CABG群1152日。 登録期間は2000年1月~2006年6月:PCI群は2000年1月~2003年5月はベアメタルステント(BMS)のみの登録(Wave 1),2003年5月~2006年6月は薬剤溶出性ステント(DES)のみの登録(Wave 2)。 |
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2240例:PCI群1102例: BMS群318例(28.9%),DES群784例(71.1%),CABG群1138例。 除外基準:CABG既往,弁膜症あるいは大動脈疾患に対する手術を同時に行うもの,ST上昇型心筋梗塞(MI),心原性ショック。 ・ステント後のチエノピリジン系抗血小板薬の内服はBMS群で最低1か月,DES群で最低6か月とした。またCABG群では可能な限り左冠動脈前下行枝には内胸動脈グラフトを用いた。術後の血管造影(CAG)はPCI群では原則6~10か月後に,CABG群では必要に応じて施行。 ■患者背景:年齢(中央値)(PCI群62歳,CABG群64歳;p<0.001),男性(70.7%, 72.9%),糖尿病(29.7%, 34.7%;p=0.01),高血圧(49.5%, 49.4%),高コレステロール血症(28.5%, 32.6%;p=0.04),喫煙(25.6%, 29.8%;p=0.03),PCI既往(18.1%, 11.0%;p<0.001),MI既往(8.1%, 11.6%;p=0.005),末梢血管疾患(1.5%, 5.4%;p<0.001),EF(中央値)(62%, 60%)。 CAG背景:入口部病変,midshaft,その両方(50.6%, 46.2%);分岐部(49.4%, 53.8%;p=0.04),左主幹部病変のみ(25.2%, 6.2%);左主幹部病変+1枝病変(24.0%, 10.5%);+2枝病変(26.0%, 26.3%);+3枝病変(24.8%, 57.0%;p<0.001),右冠動脈(35.9%, 70.7%;p<0.001),再狭窄病変(2.9%, 1.2%;p=0.005)。 術後のfollow up CAG(73.0%, 14.6%;p<0.001)。 |
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コホート全体と,ステントの種類で分類したサブグループにおいてpropensity-score matchingを用いて転帰を比較。 コホート全体(PCI vs CABG)は542 matched pairsで,Wave 1はBMS vs CABG(207 pairs),Wave 2はDES vs CABG(396 pairs)。 |
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患者背景(542 matched pairs) (Wave 1)[Wave 2]:年齢(両群とも61歳:中央値)[両群とも66歳:中央値],糖尿病(BMS群26.1%, CABG群26.6%)[DES群36.1%, CABG群36.9%],高血圧(44.9%, 45.4%)[52.3%, 53.0%],高コレステロール血症(両群とも27.1%)[32.6%, 33.6%],PCI既往(14.0%, 14.5%)[両群とも15.4%],MI既往(9.7%, 10.6%)[8.8%, 9.3%],慢性安定狭心症(両群とも16.4%)[30.1%, 28.8%],不安定狭心症(両群とも69.6%)[両群とも57.8%],非ST上昇型MI(11.1%, 10.6%)[9.8%, 10.6%],入口部,midshaftあるいは両方の病変(61.8%, 61.4%)[39.4%, 38.9%],分岐部(38.2%, 38.6%)[60.6%, 61.1%],左主幹部病変のみ(両群とも21.3%)[両群とも5.8%];左主幹部病変+1枝病変(両群とも29.0%)[12.4%, 11.6%];+2枝病変(両群とも33.8%)[29.0%, 29.5%];+3枝病変(両群とも15.9%)[52.8%, 53.0%],右冠動脈(両群とも29.5%)[65.9%, 66.9%]。 PCI群:左主幹部病変に植込んだ平均ステント数は1.2本,全病変では1.9本,ステント長28.0mm,ステント径3.5mm。 CABG群:オフポンプ術478例(42.0%),1本以上の動脈グラフトの使用1120例(98.4%),左前下行枝への動脈グラフト1096例(97.9%)。
一次エンドポイント マッチさせたコホート全体では, 死亡リスク(ハザード比[HR]1.18;95%信頼区間0.77~1.80, p=0.45),複合転帰のリスク(HR 1.10;0.75~1.62, p=0.61)と,いずれもPCI群とCABG群との間に有意差は認められなかったが,TVR施行率はPCI群のほうがCABG群よりも有意に高かった(4.76;2.80~8.11, p<0.001)。 血行再建術はPCI群:再PCI(ステント,バルーン)82.1%,CABG 17.9%,CABG群は全例PCIを施行。Wave 1(BMS群 vs CABG群),Wave 2(DES群 vs CABG群)についても同様で,死亡リスクと複合転帰のリスクに有意差は認められなかったが,TVRの施行率はステント群のほうが有意に高かった。 Wave 1;死亡(1.04;0.59~1.83, p=0.90),複合転帰(0.86;0.50~1.49, p=0.59),TVR(10.70;3.80~29.90, p<0.001)。 Wave 2;死亡(1.36;0.80~2.30, p=0.26),複合転帰(1.40;0.88~2.22, p=0.15),TVR(5.96; 2.51~14.10, p<0.001)。 ★結論★非保護左冠動脈主幹部病変患者において,死亡率および死亡・Q波心筋梗塞・脳卒中の複合エンドポイントの発生にPCIとCABG間に有意差は認められなかった。しかし,PCIは薬剤溶出性ステントを用いたとしても標的血管の血行再建術の再施行率がCABGよりも高いことが示唆された。 |
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- [main]
- Seung KB et al: Stents versus coronary-artery bypass grafting for left main coronary artery disease. N Engl J Med. 2008; 358: 1781-92. PubMed
- [substudy]
- 長期(5年)予後はSYNTAX*低リスク例でDES,高リスク例でCABGが良好な傾向。
* 冠動脈の解剖学的複雑度を血管造影所見によってスコア化するツール。スコアが高いほど複雑度が高い。
1,146例(DES群645例,CABG群501例)において,病変の複雑度(SYNTAXスコア)と長期転帰の関係を評価した結果:SYNTAXスコア低リスク(≦22;363例)では,5年後の死亡リスク(累積イベント発生率:DES群6.1% vs CABG群16.2%;調整後ハザード比0.52, 95%信頼区間0.21~1.28;p=0.15),死亡+Q波MI+脳卒中の複合転帰(6.4% vs 16.2%;0.54, 0.22~1.34;p=0.18)はDES群のほうが低い傾向が示されたが,高リスク(≧33;491例)ではともにCABG群のほうが低い傾向が示された(死亡:26.9% vs 17.8%;1.46, 0.92~2.30, p=0.11;複合転帰:27.6% vs 19.5%;1.36, 0.87~2.12;p=0.18)。TVRはSYNTAXリスクにかかわらずCABG群のほうが低かった:J Am Coll Cardiol. 2011; 57: 2152-9.。 PubMed
- 5年後の死亡および複合転帰はPCIとCABGは同等だが,TVRリスクがPCI群で増大。
5.2年後(中央値)の結果:PCI群における死亡リスク(inverse probability of treatment weightingで調整後のハザード比1.13;95%信頼区間0.88~1.44, p=0.35),および死亡+Q波MI+脳卒中の複合転帰のリスク(1.07;0.84~1.37, p=0.59)はCABG群と変わらなかったが,TVRリスクは有意に増加(5.11;3.52~7.42, p<0.001)。Wave 1,Wave 2の比較結果も同様で,propensity-score matching法による解析結果も一致した:J Am Coll Cardiol. 2010; 56: 117-124. PubMed
- DES群はBMS群に比べ, 死亡, 心筋梗塞のリスクを増大することなく血行再建術再施行を抑制
1217例(DES群: 864例,BMS群: 353例)で3年後の転帰を比較。
■患者背景: DES群の方がBMS群に比べ高齢で, 糖尿病・高血圧・高コレステロール血症・多枝病変が多い。
死亡(DES群8.0% vs BMS群9.5%: ハザード比0.71; 0.36~1.40, p=0.976), 死亡, 心筋梗塞(MI: 14.3% vs 14.9%: 0.83; 0.49~1.40, p=0.479)と両群間に有意差はなかった。
標的病変血行再建術再施行(5.4% vs 12.1%: 0.40; 0.22~0.73, p=0.003)。病変位置でみても,分岐部病変(603例: 6.9% vs 16.3%: 0.38; 0.18~0.78, p=0.009)でも, 非分岐部病変(614例: 3.4% vs 10.3%; 0.39; 0.17~0.88, p=0.024)でもBMS群で低く, 死亡, MIは同等であった:Circulation. 2009; 120: 400-7. PubMed
- 非保護左主幹部病変におけるSESとPESの有効性は同等
sirolimus溶出ステント(SES群669例・追跡期間中央値875日),paclitaxel溶出ステント(PES群189例・876日)の転帰:死亡,MI,TVRの複合はSES群25.8% vs PES群25.7%:ハザード比0.95;95%信頼区間0.64~1.41(p=0.79)。死亡:9.1% vs 11.0%:0.92;0.47~1.80(p=0.82), MI:8.1% vs 8.0%:0.80;0.43~1.48(p=0.47),TVR:12.1% vs 10.6%:1.10;0.53~2.29(p=0.81)。definite, probable ステント血栓症は0.6% vs 1.6%(p=0.18):J Am Coll Cardiol. 2009; 54: 853-9. PubMed
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