循環器トライアルデータベース

DAVID
Drug Evaluation in Atherosclerotic Vascular Disease in Diabetics

目的 末梢血管疾患を有する2型糖尿病患者において,thromboxane A2/ prostaglandin endoperoxide H2(TXA2/PGH2)受容体拮抗薬であるpicotamideの死亡および心血管イベント予防効果をaspirinと比較する。一次エンドポイントは全死亡率。二次エンドポイントは死亡+非致死的血管イベント[心筋梗塞(MI),脳梗塞,主要な切断]。
デザイン 無作為割付け,二重盲検,多施設(86施設),intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は2年(中央値)。登録期間は1996年2月~1998年10月。
対象患者 1209例。40~75歳。糖尿病罹病期間が5年以上。末梢血管疾患の定義は次のうち2つ以上が該当するものとした:1)2か月以上継続する間欠性跛行既往,2)後脛骨動脈の脈拍消失,3)後または前脛骨のくるぶし/腕圧比<0.90あるいは>1.30,4)間欠性跛行の既往での切断あるいは再建手術例,5)持続する合併症のない血管形成術。
除外基準:6か月以内の心筋梗塞,脳卒中あるいは不安定狭心症;コンプライアンスに支障をきたすと思われる重症神経病学的あるいは精神減弱;クレアチニン>2.0mg/dL;眼底出血の高リスクなど。
■患者背景:年齢(picotamide群63.8歳,aspirin群64.6歳),男性(73.5%,71.8%),BMI(両群とも28.4),血圧(146.1/82.8mmHg,147.3/83.2mmHg),高血圧(58.2%,55.6%),高脂血症(38.0%,38.4%),脳卒中既往(10.4%,10.2%),冠動脈疾患(19.4%,19.0%)。治療薬投与状況:経口糖尿病薬(69.8%,71.5%),インスリン(32.8%,30.0%),降圧薬(49.9%,47.7%),ACE阻害薬(31.8%,32.0%),末梢血管拡張薬(21.4%,20.3%),抗高脂血症薬(14.8%,14.4%),硝酸薬(14.4%,13.0%)。
治療法 picotamide群(603例):600mg×2回/日,aspirin群(606例):320mg/日。
結果 試験薬投与中止例はpicotamide群159例(26.4%),aspirin群160例(26.4%)で,中止の理由は有害事象(11.9% vs 14.4%),インフォームドコンセントの撤回(10.1% vs 8.6%),禁忌薬の服用(1.5% vs 1.3%),不忍容(1.2% vs 0.8%)。
一次エンドポイントはpicotamide群3.0%,aspirin群5.5%でpicotamide群で有意に低く,同群のaspirin群に比較した相対リスクは0.55(95%信頼区間0.31~0.98%)であった。
イベント発症はpicotamide群43例,aspirin群53例,うち全MIはそれぞれ15例,19例,全脳梗塞は14例,12例,切断は両群とも4例,出血性イベントは8例(1.3%) vs 12例(2.0%)。出血による入院は1例(0.2%) vs 7例(1.2%),脳出血死がaspirin群で1例。胃腸不快頻度は10.9% vs 18.3%(p<0.0001)でpicotamide群で有意に少なかった。
★結論★末梢血管疾患を伴う2型糖尿病患者において,picotamideはaspirinに比べ有意に死亡を抑制した。
文献
  • [main]
  • Neri Serneri GG et al for the drug evaluation in atherosclerotic vascular disease in diabetics (DAVID) study group: Picotamide, a combined inhibitor of thromboxane A2 synthase and receptor, reduces 2-year mortality in diabetics with peripheral arterial disease: the DAVID study. Eur Heart J. 2004; 25: 1845-52. PubMed

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収載年月2005.04