循環器トライアルデータベース

WARSS
Warfarin-Aspirin Recurrent Stroke Study

目的 抗血小板薬aspirinよりも心原性塞栓症の抑制効果で優る抗擬固薬warfarinが,非心原性脳梗塞の既往例においても再発予防効果で優るかを検討する。一次エンドポイントは2年以内の脳梗塞再発+全死亡。
コメント 心房細動に合併する塞栓症の予防にはwarfarinがaspirinより優れているが,非心原性塞栓症の再発予防効果には両薬剤に差はなく,aspirinでもよいことが示された。(井上
デザイン 無作為割付け,二重盲検,多施設(アメリカ),intention-to-treat解析。
期間 平均追跡期間は2年。
対象患者 2206例。30~85歳。発症後30日以内の脳梗塞例でGlasgow Outcome Scaleで3以上(3:重篤な障害,4:中等度の障害.5:最小の障害あるいは障害なし)のもの。
除外基準:international normalized ratio(INR)が正常域以上(>1.4),手技による脳卒中,外科手術が予定されている高度の頸動脈狭窄による脳卒中,心原性塞栓症によると推定される脳卒中。
治療法 warfarin群(1103例,平均年齢63.3歳):INR 1.4~2.8を維持するように用量を調整。平均INRは2.1。aspirin群(1103例,62.6歳):325mg/日投与。
結果 一次エンドポイントの発生はwarfarin群196例(17.8%),aspirin群176例(16.0%)で,aspirin群と比較したwarfarin群のハザード比は1.13(95%信頼区間0.92-1.38)。
重大な出血の発生率はwarfarin群2.22件/100例・年,aspirn群1.49件/100例・年と両群とも低かった。最初の脳卒中による一次エンドポイントあるいは重大な出血の発生率,発生までの時間に両群間で差は認められなかった。
★結論★非心原性脳梗塞の再発,死亡,重大な出血発生の抑制効果においてwarfarinとaspirinに違いは認められなかった。よって両剤とも適切な治療薬であると考えられる。
文献
  • [main]
  • Mohr JP et al for the warfarin-aspirin recurrent stroke study group: A comparison of warfarin and aspirin for the prevention of recurrent ischemic stroke. N Engl J Med. 2001; 345: 1444-51. PubMed
  • [substudy]
  • 抗リン脂質抗体(LAあるいはaCL)陽性は,aspirin群,warfarin群いずれの群でも血管閉塞性イベントを予測しない:JAMA. 2004; 291: 576-84. PubMed

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ライフサイエンス出版
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収載年月2002.01
更新年月2004.02