循環器トライアルデータベース

GISSI 2
Gruppo Italiano per lo Studio della Sopravvivenza nell'Infarto Miocardico

目的 急性心筋梗塞(AMI)患者において血栓溶解薬streptokinase(SK)とt-PAの有効性とリスクを比較検討。またheparinの有用性も検討。エンドポイントは死亡,重篤な左室不全。
コメント 組織プラスミノーゲンアクチベータ(t-PA)としてalteplaseが使用されている。heparin使用の有無に関わらず,SKとt-PAの有効性と安全性は同等と結論された。心筋梗塞急性期の血栓溶解療法において,t-PAはSKに比べ再開通率が高いと考えられていたが,予後改善効果は同等であることが報告された。AMIの治療については血栓溶解療法,β遮断薬,aspirinの有効性を示す信頼できるエビデンスが1980年代に確立した。(中村中野永井
デザイン 無作為,オープン,多施設,2×2 factorial,intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は15日(中央値)。割付け期間は1988年から’89年7月まで。
対象患者 12490例,うち解析可能は12381例。AMI発症後6時間以内。
治療法 次の4群に無作為割付け。SK群:150万単位を30~60分静注,3103例。SK+heparin群:SK投与後12時間にheparin 2.5万単位/日を皮下投与,3096例。t-PA群:alteplase 10mgをボーラス静注後,50mgを1時間,40mgを2時間静注,3103例。t-PA+heparin群:t-PA投与後heparin投与,3079例。全例にatenolol 5~10mg静注,aspirin300~325mg/日投与。
結果 エンドポイントの発生率は,t-PA群23.1%,SK群22.5%;相対リスク1.04で有意差なし。heparin追加後にも差はなかった。heparin併用群での発症率は22.7%,heparin非併用群22.9%でheparinの有用性はみられなかった。入院中の主要な心事故(再梗塞,梗塞後狭心症)の発生率も各群でほぼ同様。大出血の発生率は,SK+heparin群で1.0%で非併用群の0.6%と比べて有意に高かったが,全体としての脳卒中の発生率は全群で同様。
文献
  • [main]
  • Gruppo Italiano per lo studio della sopravvivenza nell'infarto miocardico: GISSI 2; a factorial randomised trial of alteplase versus streptokinase and heparin versus no heparin among 12490 patients with acute myocardial infarction. Lancet. 1990; 336: 65-71. PubMed

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EBM 「循環器トライアルデータベース®」
ライフサイエンス出版
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収載年月1999.09