循環器トライアルデータベース

ELITE
Evaluation of Losartan in the Elderly Study

目的 老年者の心不全患者において,アンジオテンシンII受容体拮抗薬losartanの安全性と有効性をACE阻害薬captoprilと比較検討。一次エンドポイントは血清クレアチニン値26.5μmol/L(0.3mg/dL)以上の持続的上昇,二次エンドポイントは全死亡または心不全による入院。
コメント AII受容体拮抗薬の老年者心不全患者に対する安全性,有用性をACE阻害薬と比較検討した最初の大規模臨床試験である。ACE阻害薬の導入以後,心不全患者の主たる死亡原因は心不全死から突然死に変化してきたが,losartanによりその突然死が減少している点が興味深い。本試験は安全性を一次エンドポイントとしており,有用性を確認するためELITE IIが行われている。(
デザイン 無作為割付け,二重盲検,多施設,intention-to-treat解析。
期間 追跡期間は48週。登録期間は1994年から'95年6月まで。'96年6月フォローアップ終了。
対象患者 722例。65歳以上(平均年齢73.5歳)。ACE阻害薬治療経験のないNYHA II~IV度,EF≦40%の心不全患者。
治療法 captopril群ではcaptopril 18.75mg/日より投与を開始し可能な範囲で37.5, 75, 150mg/日まで増量。losartan群では12.5mg/日より開始,可能なら25mgまたは50mg/日まで増量。ACE阻害薬以外の心不全治療薬の併用は可能とした。
結果 持続的な血清クレアチニン値の増加は,両群とも10.5%に認め有意差はなかった。副作用による治療の中断はlosartan群で少なかった(12.2% vs captopril群20.8%)。死亡または心不全による入院の発生率はlosartan群で9.4%,captopril群の13.2%に比し32%低値であった(p=0.075)。この低下は主として総死亡率の低下による(4.8% vs 8.7%;リスク低下46%, p=0.035)。losartan群では突然死の低下,総入院率の低下を認めたが,心不全による入院は両群で差がなかった。咳による脱落はlosartan群ではなかったがcaptopril群では14例に認めた。
文献
  • [main]
  • Pitt B et al on behalf of ELITE study investigators: Randomised trial of losartan versus captopril in patients over 65 with heart failure; evaluation of losartan in the elderly study, ELITE. Lancet. 1997; 349: 747-52. PubMed

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収載年月1999.09