循環器トライアルデータベース

TAMI 5
Thrombolysis and Angioplasty in Myocardial Infarction 5

目的 急性心筋梗塞患者において,血栓溶解薬urokinase(UK)あるいはt-PA単独,および両剤併用の効果を比較検討。さらに,血栓溶解療法無効時のrescue PTCA(積極的カテーテルと待機的カテーテル)の有効性を検討。
コメント t-PAは血栓選択性が高く良好な再開通率が期待されたが,再閉塞が高率だったのは短い半減期に起因するとも考えられる。本試験の結果からUKの併用でその開存が維持できた可能性が示唆される。また不成功例に対するrescue PTCAの安全性と有用性が示され,カテーテル検査の併用が必要と考えられた。一方,本研究では長期の予後に関しては不明である。(中野中村永井
デザイン 無作為,オープン,3×2 factorial。
期間 追跡期間は3年。
対象患者 575例。発症後6時間以内の75歳以下。
治療法 血栓溶解療法:UK群;UK150万単位をボーラス静注後,同量を90分間静注,190例。t-PA群; t-PA100mgを3時間静注 [60mg/時×1時間(うち6mgボーラス),20mg/時×2時間],191例。t-PA+UK群;UK150万単位とt-PA 1mg/kgを1時間静注,194例。さらに,血栓溶解療法が無効な場合にただちに冠動脈造影,PTCAを行う積極的カテーテル群と,5~10日後に冠動脈造影を行う待機的カテーテル群に割付け。
結果 再閉塞率はUK+t-PA群2%で,UK群7%,t-PA群12%より有意に低下(p=0.04) 。エンドポイント(死亡,脳卒中,再梗塞,再閉塞,心不全,虚血の再発)の非発生率は,UK+t-PA群68%で,UK群55%,t-PA群60%より有意に高かった(p=0.04)。一方,積極的カテーテル群の早期開存率は96%,退院前開存率は94%であり,待機的カテーテル群の90%よりも高率だった(p=0.065)。梗塞領域の壁運動の改善は,積極的カテーテル群で有意に高かった(p=0.004)。イベント非発生率は積極的カテーテル群で待機的カテーテル群 より有意に高かった(67% vs 55%, p=0.004)。
文献
  • [main]
  • Califf RM et al for the TAMI study group: Evaluation of combination thrombolytic therapy and timing of cardiac catheterization in acute myocardial infarction; results of thrombolysis and angioplasty in myocardial infarction-phase 5 randomized trial. Circulation. 1991; 83: 1543-56. PubMed

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ライフサイエンス出版
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収載年月1999.09