| 目的: | 薬剤師が高血圧の予防,管理に積極的に関与し,薬物療法並びに非薬物療法を計画的に行うことによる降圧効果,その他心血管病の危険因子の改善効果を評価。 降圧薬治療中の高血圧患者に対しては,内科医との密接な連携により,使用薬剤の漸減や休薬の可能性についても合わせて検討。 主要アウトカム評価項目:1) 随時および家庭血圧値, 2) 降圧薬の休薬あるいは減量できた患者数。 副次アウトカム評価項目:1) 食塩摂取量,食塩摂取スコア,2) 危険因子(肥満,喫煙,脂質代謝異常,多量飲酒等)の低減,3) 血清脂質値,4) 肝機能,5) 腎機能,6) 糖代謝,7) 健康状態,8) 医療費。 |
| デザイン: | ランダム化,オープン,クロスオーバー試験,単施設(茨城県)。 |
| セッティング: | プライマリーケア |
| 期間: | 実施期間は2007年10月~2008年12月。 |
| 対象: | 150例の予定。 40~79歳の男女,本態性高血圧症:高血圧治療薬を服用中,あるいは高血圧未治療者(外来収縮期血圧[SBP]が140~179mmHgまたは拡張期血圧[DBP]が90~109mmHg)。 除外基準:二次性高血圧; 腎不全,ネフローゼ症候群; 心血管疾患(脳出血・脳梗塞,一過性脳虚血発作,認知機能障害,心筋梗塞,心不全,大動脈解離,閉塞性動脈疾患)既往または治療中,糖尿病薬物治療例など。 |
| 方法: | 通常診療群,薬剤師介入群。 |
| 結果: | 最終結果(Am J Hypertens. 2010) 軽度~中等度の高血圧患者において,内科医-薬剤師協働による血圧管理は,良好な血圧コントロール,降圧薬の休薬あるいは減量,ライフスタイルの改善をもたらした。 対象は132例;すでに降圧薬を服用していたもの124例(94%)。 薬剤師介入群(66例),通常診療(対照)群(66例)。 ◆6ヵ月後の結果◆追跡率は両群とも97%。 朝の家庭血圧コントロール率:薬剤師介入群53% vs 対照群47%(P=0.40)。 朝の家庭血圧は薬剤師介入群で有意に降圧(-2.9[P=0.02]/-3.3mmHg[P<0.0001])した。対照群と比較すると,SBPには有意差は認められなかったものの,DBPは薬剤師介入群の方が有意に降圧した(降圧差2.8mmHg;95%信頼区間-5.5~-0.1,P=0.04)。 降圧薬の休薬あるいは減量できた患者数の割合:薬剤師介入群は対照群と比較して有意に高く(31% vs 8%,P<0.0001),降圧薬の追加あるいは増量に至った患者数の割合は有意に低かった(11% vs 28%,P=0.03)。 さらに同群では対照群と比べ,BMIの低下(群間差: -0.4kg/m2;95%信頼区間-0.7~-0.1,P=0.008),食塩摂取スコアの改善(群間差: +1.2スコア;+0.5~+2.0,P=0.002),喫煙者数の低下(オッズ比0.4;0.2~0.9,P=0.04)がみられた:Am J Hypertens. 2010 PubMed |