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 ISH 2006 UP
第21回 国際高血圧学会 福岡 10/15〜19

ISH2006が福岡で開催されました。
ここではLarge-scale Clinical Trials,Clinical Update 1,2,Poster Sessionで発表されたトライアルの結果を掲載いたします。

掲載トライアル
ASCOT(心血管イベントの危険因子を3つ以上有す高血圧,コレステロール値が平均値以下のもの)/ ADVANCED-J(2型糖尿病を伴う高血圧)/ CASE-J(高リスク高血圧)Details/ FEVER(中国人高血圧)/ GEMINI-AALA(高血圧,脂質代謝異常)/ INNOVATION(2型糖尿病,微量アルブミン尿)Details/ J-HEALTH Study(高血圧)Details/ JATOS(高齢高血圧)Details/ JIKEI HEART Study(高血圧,冠動脈疾患,心不全)/ MEGA(冠動脈疾患,脳卒中の既往のない高コレステロール血症)/ PHARAO(前高血圧)/ SMART(微量アルブミン尿,2型糖尿病を伴う高血圧)Details/ TROPHY(前高血圧)/ VALUE(高リスク高血圧)

Oct. 18
Large-scale Clinical Trials,Clinical Update 1,2, Poster Sessionより


JATOS Japanese Trial to Assess Optimal Systolic Blood Pressure in Elderly Hypertensive PatientsUP
高齢高血圧患者におけるCa拮抗薬efonidipineによる収縮期血圧の厳格降圧(140mmHg未満)とマイルドな降圧(140mmHg以上160mmHg未満)の脳心血管合併症予防効果は同等詳細情報Poster Session(サブ解析)文献情報(プロトコール)


CASE-J NCT00125463  Candesartan Antihypertensive Survival Evaluation in JapanUP
高リスク高血圧患者において,AII受容体拮抗薬candesartanとCa拮抗薬amlodipineの長期の心血管イベント抑制効果に有意差は認められず。左室肥大,新規糖尿病発症はcandesartan群で有意に低かった。
詳細情報Poster Session(サブ解析)文献情報(プロトコール)


PHARAO Prevention of Hypertension in Patients with High-Normal Blood Pressure with the ACE Inhibitor RamiprilUP
前高血圧患者において,ACE阻害薬ramiprilは高血圧発症を有意に抑制。
PROBE ( prospective, randomized, open, blinded-endpoint ),intention-to-treat解析1008例。>50歳,正常高値血圧(収縮期血圧[SBP]130〜139mmHg/拡張期血圧[DBP]85〜89mmHg)。除外基準:血圧に影響する物質による前治療症例;NYHA II〜IV度のうっ血性心不全;不安定狭心症;腎疾患(クレアチニンクリアランス<30mL/分);外来血圧(SBP≧140mmHg/DBP≧90mmHg。患者背景:年齢(ramipril群62.2歳,対照群62.3歳),男性(49.7%,47.1%),BMI(27.1kg/m2,26.6kg/m2),血圧(両群とも134.4/83.6mmHg),心拍数(73.7拍/分,73.4拍/分)。糖尿病(14.3%,12.5%),高脂血症(50.7%,50.3%),冠動脈疾患(6.7%,6.2%),末梢動脈疾患(1.6%,1.4%),高尿酸血症(9.1%,11.1%),喫煙(12.1%,16.7%)ramipril群(505例):1.25mgで投与を開始し5〜10mgに増量,対照群(503例)。有害事象が増量中に起こった際は忍容性のあった最終用量に減量し,1.25mgから2.5mgに増量した際に起こった場合は投与を中止一次エンドポイントである1年後の高血圧発症例はramipril群155例(30.8%),対照群216例(42.7%)でramipril群の対照群に比べた相対リスク低下は34.4%(95%信頼区間0.533〜0.807,P=0.0001)。ベースライン時の正常高値家庭血圧例の外来高血圧抑制においてもramipril群が有効であった。二次エンドポイントである3年後の心血管イベント27例 vs 33例(P=0.353),糖尿病20例 vs 18例(P=0.835)。重篤な有害イベントは63例(12.5%)vs 68例(12.5%)。
presenter: P. Dominiak, MD ( University of Lubeck, Germany )


JIKEI HEART Study UP
高血圧,冠動脈疾患,心不全患者において,現行降圧治療にARB valsartanを併用投与により,心血管死および心血管疾患が有意に抑制。WCC/ESC(2006) 文献情報(プロトコール)
高血圧,冠動脈疾患,心不全患者における現行降圧治療+ARB valsartan群(1541例)vs 非ARB群(1540例)。
終了時の血圧はvalsartan群131/77mmHgでベースライン時から−8.2/4.7mmHg,非ARB群は132/78mmHgで−7.2/3.7mmHg。
一次エンドポイント(心血管死+心血管イベント)はvalsartan群92例 vs 非ARB群149例でvalsartan群で有意に低下した(ハザード比[HR]0.61;95%信頼区間[CI]0.47〜0.79,P=0.00021)。
脳卒中新規発症あるいは再発は29例 vs 48例(HR 0.60;95%CI 0.38〜0.95,P=0.028)。
心不全による入院は19例 vs 36例(HR 0.54;95% CI 0.31〜0.94,P=0.029)。
狭心症による入院は19例 vs 53例(HR 0.35;95%CI 0.20〜0.58,P=0.00007)。
心筋梗塞新規あるいは再発症は17例 vs 19例(HR 0.90;95%CI 0.47〜1.74,P=0.755)。
大動脈瘤解離は2例 vs 10例(HR 0.19;95% CI 0.04〜0.88,P=0.03401)。
presenter: B. Dahlof, MD ( Goteborg University, Sweden ) , S. Mochizuki, MD ( Jikei University School of Medicine, Japan )


J-HEALTH Study Japan Hypertension Evaluation with AIIA Losartan TherapyUP
高血圧患者においてAII受容体拮抗薬losartanの長期投与は心血管イベントを抑制し副作用も少ない。非糖尿病患者では140/85mmHg未満,糖尿病患者では130/85mmHg未満に血圧を下げるべきである。85歳以上の高齢者でも血圧管理は心血管リスク抑制に有効。詳細情報


SMART NCT00202618 Shiga MicroAlbuminuria Reduction TrialUP
2型糖尿病高血圧患者において,AII受容体拮抗薬(ARB)valsartanとCa拮抗薬amlodipineのいずれも有意に降圧。微量アルブミン尿の排出はARB単独ないしACE阻害薬との併用投与がさらに抑制。詳細情報文献情報


INNOVATION NCT00153088 Incipient to Overt: Angiotensin II Receptor Blocker, Telmisartan, Investigation on Type 2 diabetic NephropathyUP
微量アルブミン尿を伴う高血圧および正常血圧の2型糖尿病患者において,AII受容体拮抗薬(ARB)telmisartanの腎保護効果が認められる。詳細情報


ASCOT Anglo-Scandinavian Cardiac Outcomes TrialUP
複数のリスクへの介入結果
(降圧[Ca拮抗薬amlodipine+ACE阻害薬perindopril]+脂質低下[HMG-CoA reductase阻害薬atorvastatin])

冠動脈疾患(CHD)および脳卒中リスクを65%低下。
早期の効果的な降圧治療はCHD(35%)および脳卒中(45%)の発症率を急速に低下させる。
β遮断薬atenololをベースとした古い降圧治療よりも,amlodipineをベースとした新しい降圧治療のほうが,CHD(10〜15%)および脳卒中(20〜25%)リスクが低下。
atorvastatinはCHDおよび脳卒中の発症抑制効果がより高い。
ASCOT試験が行った3つの介入(1. β遮断薬+利尿薬,あるいはCa拮抗薬+ACE阻害薬による血圧管理,2. 古い降圧治療と新しい降圧治療との比較,3. コレステロール値が正常かやや高い高血圧患者におけるスタチンの有効性の検討)がもたらした有効性を総合すると,CHDおよび脳卒中の発症率を65%以上抑制すると推定される。
presenter: Neil R Poulter, MD ( International Centre for Circulatory Health Imperial College London, UK )
 
メインの結果(Lancet. 2003; 361: 1149-58., Lancet 2005: 366; 895-906.
 
心血管イベントの危険因子を3つ以上有しコレステロール値が平均値以下の高血圧患者(19257例)において,コレステロール低下療法によるCHDの一次予防効果を検討。次の2試験からなる。降圧試験(ASCOT-BPLA):Ca拮抗薬amlodipineをベースとする新規の降圧療法(perindoprilを併用)はatenololをベースとする従来の降圧療法(サイアザイド系利尿薬bendroflumethiazideを併用)に比べ有意に降圧し,一次エンドポイントも10%低下した(有意差なし)。脂質低下試験(ASCOT-LLA):atorvastatinはプラセボに比べ一次エンドポイントを有意に抑制した。一次エンドポイントは非致死的心筋梗塞および致死的CHD。追跡期間は5.5年(中央値)。文献情報文献情報
 


VALUE Valsartan Antihypertensive Long-term Use EvaluationUP
心房細動サブ解析
AII受容体拮抗薬(ARB)valsartanは新規心房細動(AF)発症を有意に抑制。
AF新規発症は551例(valsartan群252例,amlodipine群299例),洞調律は13209例。
高血圧患者において,新規発症AFは心血管疾患および心血管死を有意に増加させる(P=0.001)。
valsartanによる治療は,AF新規発症率をCa拮抗薬amlodipineよりも有意に抑制した(252例 vs 299例:ハザード比0.683[0.525-0.889],P=0.005)。
valsartan群のAF新規発症抑制効果は,利尿薬使用,カリウム濃度,あるいは左室肥大退縮といったAFの臨床的決定因子の違いとは関連しなかった。
valsartan群でAF発症率が低いのは,ARBの抗線維化効果および抗炎症効果と関係がある可能性が考えられる。
presenter: R.E.Schmieder ( Department of Medicine 4, University Erlangen-Nurnberg )

新規糖尿病サブ解析

新規糖尿病発症例において,心疾患発症は増加したが,心臓死,全死亡は減少した。
新規糖尿病発症は1298例(ベースライン時の非糖尿病患者は9995例)。
新規糖尿病発症例のベースライン時患者背景は,平均年齢65.6歳,白人86.8%,女性36.9%
BMI 29.6kg/m2,血糖5.9mmol/L,血圧154.4/87.9mmHg,心拍数72.9拍/分。
新規糖尿病発症例は,心疾患(心筋梗塞,心不全)が増加したが(ハザード比1.43),心臓死(0.44)および全死亡(0.61)は低下した。この死亡率の低下は,新規糖尿病発症患者に対する多大な注意と,β遮断薬,aspirin,スタチンを用いたさらなる治療がもたらした可能性が考えられる。
ベースライン時の糖尿病例(5250例)は,非糖尿病患者に比べ心筋梗塞(ハザード比1.73),心不全(2.79),脳卒中(1.27),死亡(1.41)が増加した。新規糖尿病発症例の心疾患発症率は,糖尿病例と非糖尿病例の中間であった。
presenter: T. Aksnes ( Ullevaal University Hospital, Norway )
 
メインの結果(Lancet. 2004; 363: 2022-31.
 
高リスクの高血圧患者15245例例において,valsartanとCa拮抗薬amlodipineの降圧効果が同程度ならば,心死亡および心疾患発症の抑制はvalsartanのほうが有効であるという仮説を検証するために実施されたが, amlodipine群が有意に降圧し,一次エンドポイントに両群間差はなかった。平均追跡期間4.2年。文献情報
 


FEVER Felodipine EVEnt Reduction studyUP
喫煙・糖尿病・左室肥大・高齢サブ解析
中国人高血圧患者において,利尿薬hydrochlorothiazide(HCTZ)+Ca拮抗薬felodipine併用療法は,喫煙,糖尿病,左室肥大,年齢にかかわらず有意に心血管イベントを抑制。
■結果
中国人高血圧患者におけるfelodipine+HCTZ併用療法は,喫煙,糖尿病,左室肥大の有無,年齢にかかわらず,プラセボよりも有意に降圧,心血管イベントを抑制し,特に脳卒中は非喫煙群で30%,左室肥大群で47%,糖尿病群で44%,65歳以上群で34%,有意に抑制した。より高リスクの高血圧患者ではさらに効果が認められる可能性がある。
たとえわずかな降圧でも心血管イベントが抑制される可能性があり,特に血圧と脳卒中の関連が強い中国人の高血圧患者ではわずかな降圧により脳卒中が予防できると思われる。
presenter: Y. Zhang ( Beijing, China )
 
メインの結果
 
50〜79歳の中国人高血圧患者(9711例)において,利尿薬hydrochlorothiazide(HCTZ)12.5mg/日へのCa拮抗薬felodipine 5mg/日追加投与による,プラセボと比較したさらなる降圧,一次エンドポイント(全脳卒中),二次エンドポイント(心血管イベント,心イベント,冠動脈イベント,全死亡,新規糖尿病,癌)の有意な抑制効果が認められた。
 


MEGA Management of Elevated Cholesterol in the Primary Prevention Group of Adult JapaneseUP
post-hoc解析: 一次エンドポイント(冠動脈疾患[CHD]:致死的・非致死的心筋梗塞+狭心症+心臓突然死+血行再建術),二次エンドポイント(脳梗塞[CI],CHD+CI,全心血管イベント,総死亡)の主要エンドポイントの解析
欧米のスタチン大規模臨床試験の結果同様,日本人においてもpravastatin 10〜20mg/日+食事療法は心血管イベントを抑制する。
食事療法群,食事療法+pravastatin群(pravastatiin群)ともに追跡期間中の血圧は同等。
平均総コレステロール値は食事療法群2.2%,pravastatin群で12.8%低下。
pravastatin群は,冠動脈疾患(CHD)を29%抑制したが,両群間に有意差はなし(P=0.12)。
pravastatin群はCHD+脳梗塞を35%(P=0.02),脳梗塞を46%(P=0.04),心血管疾患を33%(P=0.01),有意に抑制。
有害事象は両群で有意差なし。
presenter: T. Kushiro ( Nihon University Surugadai Hospital Institution, Japan )
 
メインの結果(Lancet. 2006; 368: 1155-63.
 
冠動脈疾患(CHD),脳卒中の既往のない高コレステロール血症の日本人(7832例)において,HMG-CoA reductase阻害薬pravastatin+食事療法による有意なCHD一次予防効果が認められる。平均追跡期間は5.3年。文献情報
 


Oct. 18
Poster Sessionより


ADVANCED-J NCT00144144  Amlodipine versus Angiotensin II Receptor Blocker; Control of Blood Pressure Evaluation Trial in DiabeticsUP
8週間後の中間報告(2006年8月4日現在,265例の解析結果)
2型糖尿病を伴う高血圧患者でARBによる降圧不十分症例において,amlodipine併用群はARB増量群に比べ,起床後家庭血圧,夜間血圧,外来血圧のいずれも有意に降圧。
■目的
2型糖尿病を伴う高血圧患者ですでにAII受容体拮抗薬(ARB)を処方されていて降圧効果が不十分な症例において,ARB増量群とCa拮抗薬amlodipine追加併用群による有効性を比較。
一次エンドポイントは起床後家庭血圧の推移,起床後家庭血圧の目標値(収縮期血圧[SBP]125mmHg未満かつ拡張期血圧[DBP]80mmHg未満)の達成率。
■デザイン
無作為割付け,オープン,多施設。
■期間
追跡期間は2年。治療期間は3年。
■対象
300例の予定。20歳以上の2型糖尿病;外来血圧がSBP≧135mmHg/DBP≧85mmHgでARB通常用量を投与しているもので,2週間の観察期間を含み8週間以上のARB投与にもかかわらず5日間以上の起床後血圧が≧130/80mmHgの症例。
■治療
ARB増量群(150例の予定):ARB最大用量投与(candesartan 12mg, losartan 100mg, telmisartan 80mg, valsartan 160mg, olmesartan 40mg), ARB+amlodiopine群(150例の予定):ARB通常用量*+amlodipine 5mg。
* candesartan 8mg, losartan 50mg, telmisartan 40mg, valsartan 80mg, olmesartan 20mg。
■結果
患者背景:年齢(両群とも65.1歳), 男性(amlodipine併用群59.4%, ARB増量群64.6%), BMI(25.3, 25.2), 糖尿病罹病期間(7.9年, 5.9年;P=0.03), 高血圧罹病期間(6.6年, 6.2年), 空腹時血糖値(135.9mg/dL, 137.8mg/dL), 空腹時インスリン(9.1μU/mL, 10.1μU/mL), HbA1c(6.9%, 6.7%), HOMA-index(3.2, 3.4), BNP(39.7pg/mL, 50.9 pg/mL), hs-CRP(0.20mg/dL, 0.15mg/dL), 尿アルブミン(282.5mg/g・Cr, 241.4mg/g・Cr), クレアチニン(両群とも0.81mg/dL), 高脂血症(45.9%, 44.0%), 糖尿病性腎症(23.3%, 24.0%), 血管疾患既往(31.6%, 36.0%), 虚血性心疾患既往(15.8%, 17.0%)。
起床後家庭血圧の推移
amlodipine併用群:試験開始時158.2/82.7mmHg→4週間後145.6/76.6mmHg(P<0.0001, vs 増量群P<0.0001)→8週間後142.5/75.5mmHg(P<0.0001, vs 増量群P<0.0001), ARB増量群:157.5/84.5mmHg→155.3/82.8mmHg(SBP;P=0.0499, DBP;P=0.0048)→154.9/82.7mmHg(SBP;P=0.0551, DBP;0.0148)。4週間後,8週間後ともamlodipine併用群で有意に降圧。
夜間家庭血圧の推移
amlodipine併用群:試験開始時149.1/74.7mmHg→4週間後137.8/69.4mmHg(P<0.0001, vs 増量群P<0.0001)→8週間後133.1/68.3mmHg(P<0.0001, vs 増量群P<0.0001), ARB増量群:151.3/77.8mmHg→147.1/75.3mmHg(SBP;P=0.0234, DBP;P=0.0155)→147.1/75.6mmHg(SBP;P=0.0304, DBP;0.0266)。
外来血圧の推移
amlodipine併用群:試験開始時152.0/82.9mmHg→4週間後137.0/75.7mmHg(P<0.0001, vs 増量群SBP;P<0.0001, DBP;P=0.0028)→8週間後134.4/73.6mmHg(P<0.0001, vs 増量群P<0.0001), ARB増量群:151.4/83.6mmHg→144.7/79.7mmHg(SBP;P<0.0001, DBP;P<0.0001)→145.9/80.1mmHg(SBP;P=0.0002, DBP;P=0.0007)。
8週間後の目標降圧達成率
起床後家庭血圧(目標血圧<125/80mmHg):amlodipine併用群12例(11.4%), ARB増量群3例(2.7%), 夜間血圧:32例(32.7%), 12例(11.7%), 外来血圧(目標血圧<130/80mmHg):32例(26.0%), 13例(10.7%)。
臨床検査値のうち,BNPがamlodipine併用群で有意に低下した(−8.71pg/mL vs +1.88pg/mL)。


GEMINI-AALAUP
高血圧,脂質代謝異常の患者において,複数の危険因子をコントロールするsingle pill (amlodipine/ atorvastatin)の忍容性は良好で,血圧,脂質低下の目標達成に有効である。
■目的
さまざまな民族の高血圧,脂質代謝異常患者において,single pill (amlodipine/ atorvastatin) の安全性,有効性を検討する。
■デザイン
オープン,多施設(中東,アジア,オーストラリア,アフリカ,中南米27か国123施設),intention-to-treat解析。
■期間
追跡期間は14週間。
■対象
1649例。18〜80歳。除外基準:目標降圧達成例;Ca拮抗薬最大投与量,LDL-C≧100mg/dLでatorvastatin最大投与量の併用例;3か月未満の心筋梗塞,CABG,冠動脈インターベンション,アテローム性脳梗塞,脳卒中,一過性脳虚血発作既往;治療抵抗性糖尿病(HbA1c≧9.0%);肝・腎機能不全。
■治療
次の8種類の用量からJNC 7,NCEP ATP IIIのガイドラインの目標値まで血圧,脂質値を低下させるために漸増投与した。amlodipine 5mg/ atorvastatin 10mg, 10mg/10mg, 5mg/20mg, 10mg/20mg, 5mg/40mg, 10mg/40mg, 5mg/80mg, 10mg/80mg。投与開始用量は,スクリーニング時の血圧値,脂質値,降圧治療,脂質低下治療に基づく。JNC 7,NCEP ATP IIIのガイドラインに基づき心血管リスク3群にわけた。
  I群
(141例)
II群
(491例)
III群
(1017例)
  高血圧,脂質代謝異常
以外に心血管危険因子なし
高血圧,脂質代謝異常
+CHD,糖尿病を除く
心血管危険因子が1つ以上
高血圧+脂質代謝異常
+CHDあるいはCHD
リスクに相当する糖尿病,
アテローム性動脈硬化
血圧登録基準
目標血圧

LDL-C基準




目標LDL-C
平均年齢
男性
白人
アジア人
高血圧罹病期間
脂質代謝異常罹病期間
糖尿病
平均血圧
平均LDL-C
140〜179/90〜109mmHg
<140/90mmHg

非脂質低下療法例
160〜250mg/dL
脂質低下療法既往例
≦170mg/dL

<160mg/dL
53.0歳
21.3%
37.6%
51.8%
6.7年
3.7年
0
150.7/90.0mmHg
155.7mg/dL
140〜179/90〜109mmHg
<140/90mmHg


130〜250mg/dL

≦170mg/dL

<130mg/dL
58.3歳
46.0%
43.4%
38.9%
8.4年
4.0年
0
150.1/92.2mmHg
150.8mg/dL
130〜159/80〜99mmHg
<130/80mmHg


100〜250mg/dL

≦170mg/dL

<100mg/dL
60.1歳
54.0%
27.1%
57.9%
8.3年
4.2年
608例
144.3/86.2mmHg
123.1mg/dL
■結果
平均用量はamlodipine 6.1mg/ atorvastatin 17.1mg。目標血圧およびLDL-C目標を達成したものは55.2%。目標降圧達成率は61.3%,目標LDL-C達成率は87.1%。目標達成率はI群81.3%,II群78.8%でIII群40.3%と比べ高かった。Framingham10年CHDリスクはI群,II群でおよそ1/2(ベースライン時13.4%から6.2%に低下)。地域別でリスクが最も高かったのは中南米,次いでアジア太平洋,中東およびアフリカ。治療に関連する有害イベントは363例で最も多かったのが末梢浮腫。治療中止例は141例で,治療関連有害事象による中止は60例。

アジア人でのサブ解析
アジア人の高血圧,脂質代謝異常の患者において, single pill ( amlodipine/ atorvastatin )の忍容性は良好で,血圧,脂質低下の目標達成に有効である。
インド,パキスタンを除く東アジアの694例(フィリピン110例,マレーシア106例,台湾104例,韓国103例,香港101例,タイ90例,インドネシア60例,シンガポール20例)。ITT解析は688例。
・平均年齢59.4歳,女性51.6%,血圧144.4/86.3mmHg,LDL-C 126.6mg/dL。CHDあるいはCHDリスク相当が多く,III群が67.4%と高率。
平均用量はamlodipine 6.1mg/ atorvastatin 17.2mgで非アジア人 ( 6.1mg/17.1mg ) と同様。
血圧,LDL-C値目標達成率は56.0%で非アジア人(54.6%)に比べ良好であった。
I,II群の目標値達成率はそれぞれ80.6%,77.6%で高かったが,III群では45.3%と低かった。血圧達成率は60.8%,LDL-C達成率は89.5%。降圧度は−18.8/10.2mmHg,LDL-C低下度は29.2%。
I,II群ではFramingham 10年CHDリスクはベースライン時の12.7%から5.6%へ低下(非アジア人は13.7%→6.5%)。国別ではベースライン時に最も低かったのは韓国,最も高かったのは香港で,終了時に最も低下度が高かったのは香港(57.7%低下)であった。


Oct. 19


CASE-J Candesartan Antihypertensive Survival Evaluation in JapanUP
高齢者サブ解析
年齢層別による血圧推移
どの年齢層においても,両群とも目標血圧まで降圧した。
(60代)candesartan群:試験開始時160.5/89.7mmHg→3年後135.9/76.8mmHg, amlodipine群:160.4/89.7mmHg→133.6/76.1mmHg。
(70代)candesartan群:167.0/89.5mmHg→137.3/74.9mmHg, amlodipine群:167.5/89.8mmHg→135.8/74.4mmHg。
(80代)candesartan群:164.2/87.9mmHg→138.2/73.7mmHg, amlodipine群168.4/88.1mmHg→137.3/73.1mmHg。
65歳以上および75歳以上において,一次エンドポイント(心血管死+心血管合併症),心血管イベントは両群で同様であった。
10歳ごとの心血管イベントリスク比は50代0.86(vs 40代),60代1.25(vs 50代),70代1.43(vs 60代),80代2.57(vs 70代),90代2.71(vs 80代)。
70歳以上における腎イベントはcandesartan群4例,amlodipine群14例とcandesartan群で低下した。

糖尿病サブ解析
試験開始時の糖尿病例
candesratn群(1011例):男性56.0%,血圧159.8/88.3mmHg,BMI 25.1kg/m2
amlodipine群(1007例):55.6%,160.0/88.3mmHg,25.1kg/m2
非糖尿病例
candesratn群(1343例):男性51.8%,血圧164.5/94.0mmHg,BMI 24.2kg/m2
amlodipine群(1342例):57.8%,165.6/94.5mmHg,24.0kg/m2
心血管イベント発症率は糖尿病例8.2%,非糖尿病例3.8%で糖尿病例で高かった。
candesartan・糖尿病群の心血管イベント発症は80例(7.9%),amlodipine・糖尿病群は85例(8.4%)と糖尿病症例における両群間差はなかった(P=0.710)。
新規糖尿病発症はamlodipine群と比べたcandesartan群のハザード比は0.64(95%信頼区間0.43〜0.97;P=0.031)と相対リスクが低下。
BMIの高い症例でcandesartan群の有効性が大きく示された:≧22.0kg/m2例candesartan群9.8% vs amlodipine群16.7%(P=0.018),≧25.0kg/m2例10.1% vs 19.6%(P=0.029),≧27.5kg/m2例8.5% vs 23.4%(P=0.035)。

腎イベント,検査値によるサブ解析
危険因子と心血管イベントの相関
各ハザード比は男性1.10,年齢(10歳上昇するごとに)1.40,脳血管疾患リスク2.10,心血管リスク2.23,糖尿病2.59,腎リスク2.95(男性を除き全P<0.001)。
candesartan群において,腎イベントは70歳以上例で68%(P=0.031),心疾患既往例で70%(P=0.025],左室肥大例で68%(P=0.034),Ccr<60mL/分例で57%低下した(P=0.022)。
検査値ではアルカリフォスファターゼ(AL-P)上昇がcandesratn群で少なく(19例 vs 36例,P=0.020),カリウム上昇は同群で多かった(23例 % vs 8例,P=0.007)。



JATOS Japanese Trial to Assess Optimal Systolic Blood Pressure in Elderly Hypertensive PatientsUP
メタボリックシンドローム(MS)サブ解析
心血管イベント発症率は保有危険因子が多い症例ほど高かった。75歳未満では心血管イベント率は厳格降圧群でやや低く(P=0.09),75歳以上では同群でやや高かった。さらに75歳未満では心血管イベント率は男性より女性の方が低かったが,75歳以上では性差はみられなかった。
MS症例(NCEP-ATP III基準)は約30%。MS症例では非MS例に比べ心血管イベントの発症率が高かった。これは緩和な降圧群で顕著であったが,厳格降圧群では相関はみられなかった。
MS・75歳未満群において心血管イベント率は厳格降圧群で有意に低かったが,75歳以上では差は認められなかった。
MSの保有項目が多い症例は緩和な降圧群では心血管イベント率が高かったが,厳格降圧群ではそうではなかった。

腎機能サブ解析
ベースライン時の糸球体濾過率(GFR)を≧90(厳格降圧群109例,緩和な降圧群114例),60〜89(758例,683例),30〜59(1246例,1313例),<30mL/分(58例,60例)に層別。
ベースライン時のGFRは一次エンドポイントと相関しなかった。
GFRの経時的な変化は両群間に差はなく,両群で上昇した(厳格群:試験開始時57.8mL/分→24か月後59.5 mL/分,緩和群:57.1 mL/分→58.9 mL/分)。この変化は糖尿病例に比べ非糖尿病例で明白であった。
GFRの低下に伴い一次エンドポイントの発症率は上昇した。
蛋白尿の持続は両群で心血管リスクを上昇させた。

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