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 ACC 2007  UP
第56回 米国心臓病学会 ニューオリンズ 3/24〜27

第56回米国心臓病学会(ACC)が開催されました。
ここではACCで発表された主なLate-Breaking Clinical Trialsの結果を掲載いたします。

掲載トライアル
ALPHA(非虚血性心筋症・NYHA II〜III度)/ ARISE(最近発症した高リスクACS)/ ARMYDA-ACS(PCI施行のACS)/ COURAGE(安定冠動脈疾患)/ ERASE(最近発症したACS)/ EVEREST(急性非代償性心不全)/ FUSION II(ステージDの慢性非代償性心不全)/ ILLUSTRATE(冠動脈疾患)/ MERLIN-TIMI 36(非ST上昇型ACS)/ METEOR(無症候性の低リスク患者)/ RADIANCE I(家族性高コレステロール血症)/ VALIDD(拡張心不全を併発した軽度高血圧)/ 直接的レニン阻害薬aliskiren+valsartan(軽度〜中等度の高血圧)

March 25
Late-Breaking Clinical Trials I


ALPHA T-wave ALternans in Patients with Heart FAilure UP
非虚血性心筋症患者でT波交互波検査の異常症例の心臓死+生命にかかわる不整脈のリスクは正常症例の3倍。
446例。非虚血性心筋症を有するNYHA II〜III度(ICD適応例と思われる);EF<40%,悪性不整脈非既往症例平均年齢59歳, 女性22%,心不全罹病期間4年。T波交互波(TWA)検査異常65%:陰性200例,非確定92例は正常例と比べ高齢(60歳 vs 57歳)でEFがやや低く(29% vs 31%),左脚ブロックおよびNYHA III度が多かった平均追跡期間は24か月TWA正常症例と比べた異常症例の一次エンドポイント(心臓死+生命にかかわる不整脈)のハザード比(HR)は4.01(95%信頼区間[CI]1.41-11.41,P=0.002)。危険因子で調整後のHRは3倍。TWA正常症例における18か月後の一次エンドポイント発症予測値は97.3%と高い。死亡例は25例 vs 3例(HR 4.60;95%CI 1.39-15.25,P=0.002),不整脈死+生命にかかわる不整脈はHR 5.53(95%CI 1.29-23.65,P=0.004)考察現在のICD適応例の3分の1はTWA検査の正常症例でICD適応ではないことが示唆される。
presenter: Gaetano M De Ferrari, MD ( San Matteo Hospital in Pavia, Italy )


EVEREST Efficacy of Vasopressin Antagonism in Heart Fasilure: Outcome Study eith Tolvaptan UP
急性非代償性心不全患者において,バソプレッシンV2受容体拮抗薬tolvaptan投与による短期改善は認められたが,長期予後は改善せず。
無作為割り付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設(20か国359施設)4133例。18歳以上;EF≦40%;volume expansionの徴候;NYHA III〜IV度;48時間以内の慢性心不全悪化による入院。除外基準:60日以内の心臓手術;60日以内の両心室ペースメーカー植込み;入院時の急性心筋梗塞など患者背景:平均年齢66歳,女性26%,EF 27.5%,虚血性心不全65%,NYHA III度60%,IV度40%,糖尿病39%,僧帽弁疾患31%追跡期間(中央値)9.9か月バソプレッシンV2受容体拮抗薬tolvaptan群(2072例):30mg/日を経口投与,プラセボ群(2061例)。治療は60日以上患者の評価による1日目の呼吸困難の改善はtolvaptan群で有意に大きく(74.3% vs 68.0%,P<0.001),体重の減量も同群で大きかった(1.76kg vs 0.97kg,P<0.001)。また7日目の浮腫も同群で改善した(2グレード以上の改善73.8% vs 70.5%,p=0.003)。一次エンドポイントである全死亡は25.9% vs 26.3%(ハザード比[HR]0.98,P=0.68 for superiority,P<0.001 for non-inferiority),心血管(CV)死+心不全による入院は42.0% vs 40.2%(HR 1.04;95%CI 0.95-1.14,P=0.55)で両群間差はみられなかった。CV死あるいはCVによる入院48.5% vs 46.4%(P=0.52),CV死20.3% vs 19.8%(P=0.67),心不全の悪化も36.5% vs 35.8%(P=0.62)で両群同様であった。有害イベントによる投与中止は6.5% vs 5.5%,口渇,喉の渇き,高ナトリウム血症はtolvapatn群で多かった。腎不全,低血圧は同様であった。文献情報
presenter: Marvin A. Konstam, MD ( Tufts-New England Medical Center, US )


FUSION II Follow-Up Serial Infusions of Nesiritide for the Management of Patients with Heart Failure UP
ステージDの慢性非代償性心不全外来患者におけるnesiritide連続注入による死亡,心血管および腎疾患はプラセボと同様。
無作為割付け,二重盲検,プラセボ対照911例。前年に2回以上心不全で入院したステージDの慢性非代償性心不全(HF);EF<40%;NYHA IV度;クレアチニンクリアランス<60mL/分を有するNYHA III度。除外基準:連続的あるいは間欠的血管作動薬静注;収縮期血圧<90mmHg。患者背景:平均年齢65歳,女性29%,NYHA III度47%,IV度53%,虚血性心不全64%,平均EF 25%,ICD植込み症例39%,CAD 既往74%,糖尿病51%追跡期間は24週退院患者を,組換えヒトB型ナトリウム利尿ペプチド nesiritide群(605例):2μg/kgボーラス静注後0.01μg/kg/分を4〜6時間注入を週1〜2回,プラセボ群(306例)。12週間の治療後,4週間漸減投与し,さらに8週間追跡。全例,治療医師の判断による心不全の標準治療を実施一次エンドポイント(全死亡,心血管[CV]あるいは腎疾患による入院)は,nesiritide群36.7%,プラセボ群36.8%で両群間に有意差はみられなかった(ハザード比1.03,P=0.79)。死亡率9.5% vs 9.6%(P=0.98),CV,腎疾患による入院32.9% vs 33.9%(P=0.95)にも両群間差はなかった。平均入院回数は1.0 vs 0.8,QOLにも差はみられなかった。薬剤関連有害事象は42.0% vs 27.5%でnesiritide群で有意に多く(P<0.01),これは主に同群での低血圧の増加によるもので,重篤なイベントは両群同様であった(8.0% vs 8.2%)。クレアチニン>0.5mg/dLはnesiritide群で有意に少なかった(32% vs 39%,P<0.05)。
presenter: Clyde W. Yancy, MD ( Baylor University Medical Center, US )


VALIDD VALsartan In Diastolic Dysfunction UP
拡張不全を併発した軽度の高血圧患者において,RAAS抑制薬とRAAS抑制薬以外の降圧薬は同様に降圧し,拡張不全を改善した。
無作為割付け,二重盲検,多施設(米国,カナダの41施設)384例。46歳以上;高血圧既往あるいは非降圧治療;非心不全;組織ドプラー法によるmyocardial relaxation velocities(心筋弛緩速度)に基づく拡張不全。除外基準:EF≦50%;stage 3以上の高血圧;クレアチニン>2.5mg/dLなど患者背景:平均年齢60歳,女性51%,血圧144/86mmHg,EF 57%,降圧治療例76%,糖尿病12%,左室肥大<4%平均追跡期間は38週間レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系(RAAS)抑制薬 valsartan 320mg/日群(186例),RAAS抑制薬以外の降圧薬(対照)群(198例)。必要に応じ標準の降圧薬(利尿薬,β遮断薬,Ca拮抗薬)の追加投与可。目標降圧値は135/80mmHgvalsartan群で収縮期血圧が13mmHg,対照群で10mmHg低下したが,両群間に有意差はなし。一次エンドポイント(9か月後の心筋弛緩速度)はvalsartan群で0.60,対照群で0.44増加し両群で有意に改善したが,両群間差は認められなかった(P=0.30)。左室筋重量指数の低下はそれぞれ3.9,3.8(P=0.84)。文献情報
presenter: Scott D. Solomon, MD ( Brigham and Women's Hospital, US )


March 25
Smaller Late-Breaking Clinical Trials


ARMYDA-ACS Atorvastatin for Reduction of Myocardial Damage During Angioplasty-Acute Coronary Syndromes UP
PCIを施行するACSにおいて,atorvastatin前投与により周術期の心筋梗塞が抑制され30日後の主要な心イベント発生率が低下。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検171例。発症から48時間以内に血管造影を実施した非ST上昇型ACS患者背景:平均年齢66歳,女性21%,不安定狭心症64%,非ST上昇型心筋梗塞(MI)36%,多枝病変40%,うちインターベンション施行25%,左前下行枝病変約50%,GP IIb/IIIa受容体拮抗薬24%,発症から血管造影までの平均時間は23時間平均追跡期間は30日HMG-CoA reductase阻害薬atorvastatin群(86例):PCI施行の12時間前に80mgを投与し,PCI直前に40mgを,術後40mgを無期限投与,プラセボ群(85例)。PCI直前およびPCIから8時間,24時間後に採血。併用治療:PCIから3時間以上前にclopidogrel 600mgで投与を開始し,手技後75mg/日を6か月以上投与,aspirin 100mg/日を無期限投与PCIを施行しなかったのは20例(各群10例),うち8例は薬物療法,12例はCABG。一次エンドポイント(30日後の死亡,MI,予定外の血行再建術)は5% vs 17%とatorvastatin群で有意に抑制された(P=0.01)。これは主に同群で周術期のMIの有意な低下によるものであった(5% vs 15%,P=0.04)。PCI後のクレアチンキナーゼ(CK)-MB上昇(7% vs 27%,P=0.001),トロポニンI上昇(41% vs 58%,P=0.039)はatorvastatin群の方が少なかった。30日後の死亡例はなく,予定外の血行再建術はプラセボ群で1例のみであった。文献情報
presenter: Germano Di Sciascio, MD ( Campus Bio-Medico University of Rome, Italy )


METEOR Measuring Effects on Intima-media Thickness: an Evaluation of RosuvastatinUP
無症候性の心血管疾患低リスク患者において,rosuvastatinによる頸動脈内膜-中膜肥厚の進展抑制が認められた。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検984例。中等度の高コレステロール血症でNCEP-ATP IIIの基準で心血管疾患低リスク(保有危険因子0〜1およびLDL-C 120〜190mg/dL,あるいは危険因子≧2およびLDL-C 120〜<160mg/dLで 10年間のCHD発症リスク<10%)の無症候症例;HDL-C≦60mg/dL;トリグリセライド<500mg/dL;Bモードエコーで頭蓋外頸動脈壁の肥厚確認できるもの。除外基準:12か月以内の脂質低下治療例;CADあるいは末梢血管アテローム性疾患;血行再建術既往など患者背景:平均年齢57歳,女性40%,頸動脈の最大内膜-中膜肥厚(CIMT):rosuvastatin群1.15mm,プラセボ群1.17mm平均追跡期間は2年頸動脈エコー実施後,HMG-CoA reductase阻害薬rosuvastatin群(702例):40mg,プラセボ群(282例)にランダム化。エコーは6,12,18,24か月後にも実施LDL-Cはrosuvastatin群:試験開始時155mg/dL→終了時78mg/dL(48.8%低下),プラセボ群:154mg/dL→152mg/dL(0.3%低下),総コレステロール(−33.7% vs +0.3%)といずれもrosuvastatin群で有意に低下した(P<0.001)。HDL-Cはrosuvastatin群で有意に上昇した(50mg/dL→53mg/dL vs 49mg/dL→50mg/dL,P<0.001)。一次エンドポイント(CIMT年間変化)はrosuvastatin群−0.0014mm/年,プラセボ群+0.0131mm/年とrosuvastatin群で有意な進展抑制がみられた(P<0.001)。最大総頸動脈IMTも同様であった(−0.0038mm/年 vs +0.0084mm/年,P<0.001)。筋痛症は12.7% vs 12.1%,重大な有害心血管イベント率は0.86% vs 0%と両群で低かった。文献情報
presenter: John R. Crouse III, MD ( Wake Forest University, USA )


March 26
Late-Breking Clinical Trials II


ILLUSTRATE Investigation of Lipid Level Management Using Coronary Ultrasound to Assess Reduction of Atherosclerosis by CETP Inhibition and HDL Elevation UP
冠動脈疾患患者において,atorvastatin*+torcetrapib**により脂質は顕著に改善したが,抗動脈硬化は認められなかった。
*HMG-CoA reductase阻害薬,**コレステロールエステル転送蛋白(CETP)阻害薬
無作為割付け,二重盲検1188例。18〜75歳;血管造影上≧20%狭窄が1つ以上あり臨床的に心カテ適応;標的血管が40mm以上のセグメントにわたり<50%の閉塞を有する場合。除外基準:>50%閉塞の左主幹部病変;治療にもかかわらず血圧が>140/90mmHg;トリグリセライド>500mg/dL,クレアチニンが正常上限の>1.7倍患者背景:平均年齢57歳,女性30%追跡期間は24か月4〜10週間のrun-in期間に全例にLDL-C 85〜115mg/dLを達成するようatorvastatin 10〜80mgを漸増投与し,atorvastatin+torcetrapib 60mg(併用)群(591例),atorvastatin群(597例)にランダム化。atorvastatinの平均用量は23mg。ベースライン時および24か月後にIVUSを実施HDL-Cは72.1mg/dL vs 43.9mg/dL(P<0.001),LDL-Cは70.1mg/dL vs 87.2mg/dL(P<0.001)と併用群で有意に良好であった。CRPは中央値1.8mg/L vs 1.5mg/L(P=0.02)。血圧は収縮期血圧(SBP)が6.5mmHg,拡張期血圧(DBP)が2.8mmHg上昇した併用群の方が高かった(SBP:126.4mmHg vs 122.0mmHg[P<0.001],DBP:76.0mmHg vs 74.3mmHg[P<0.001])。 一次エンドポイント(アテローム容積の変化率)において両群間差はなく(0.12% vs 0.19%,P=0.72),最も狭窄の大きい10mmセグメントでも同様であった(−4.1mm3 vs −3.3mm3,P=0.12)。正常化総アテローム容積の減少は併用群の方が大きかった(−9.4mm3 vs −6.3mm3,P=0.02)。全死亡は1.4% vs 1.0%,CAD死+非致死的心筋梗塞+非致死的脳卒中+不安定狭心症による入院+血行再建術は同様であった(21.0% vs 19.6%)。血圧関連の有害イベントは併用群で多く(23.7% vs 10.6%),>15mmHgの血圧上昇も同群で多かった(9.0% vs 3.2%)。文献情報
presenter: Steven Nissen, MD ( Cleveland Clinic, US )


RADIANCE I Rating Atherosclerotic Disease Change by Imaging with A New CEtp Inhibitor UP
家族性高コレステロール血症患者において,atorvastatin+torcetrapibにより顕著なHDL-Cの上昇,LDL-Cの低下がみられたものの,抗動脈硬化は認められず。
無作為割付け,二重盲検904例。平均年齢46歳,女性51%,HDL-C 52mg/dL,LDL-C 138mg/dL,総コレステロール213mg/dL,トリグリセライド97mg/dL追跡期間は24か月6〜14週間のrun-in期間にNCEPが推奨するLDL-C値に達するよう全例にatorvastatinを漸増投与後,次の2群にランダム化。atorvastatin+torcetrapib 60mg(併用)群(450例),atorvastatin(対照)群(454例)。atorvastatinの平均用量は56.5mg。ランダム化時,24か月後まで6か月ごとに頸動脈エコーを実施HDL-Cは併用群81.5mg/dL,対照群52mg/dLと併用群で有意に上昇(P<0.001),LDL-Cは115.1mg/dL vs 143.2mg/dLと併用群で有意に低下した(P<0.001)。その他の脂質値も併用群で良好であった。一次エンドポイント(頸動脈の最大内膜-中膜肥厚[IMT]の年間変化)において両群間差はみられなかった(併用群0.0053mm/年 vs 対照群0.0047mm/年,P=0.87)。4つの総頸動脈箇所の最大CIMTは併用群で進展,対照群で退縮し(0.0040mm/年 vs 0.0042mm/年,P=0.02),平均CIMTでも同様であった(0.0038mm/年 vs −0.0014mm/年,P=0.005)。重篤な有害事象は12.4% vs 8.6%,心血管イベント5.3% vs 2.4%はいずれも併用群で多く,収縮期血圧も121.7 mmHg vs 119.0mmHgと併用群が2.8mmHg高かった。文献情報
presenter: John J.P. Kastelein, MD, Ph.D. ( Academic Medical Center, Netherlands )


ERASE Effect of Reconstituted High-Density Lipoprotein on Atherosclerosis: Safety and Efficacy UP
最近発症したACS患者において,CSL-111(rHDL)*注入による治療群内での抗動脈硬化は認められたが,プラセボとは差がなかった。
*ヒト血漿由来のアポリポ蛋白A1と大豆フォスファチジルコリンにより再構築したHDL(reconstituted HDL: rHDL)で,化学的,生物学的に天然のHDLに類似している。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設(カナダの17施設)183例。30〜75歳;臨床的に血管造影の必要な症例;≧20%の狭窄が1枝以上;2週間以内に発症したACS。除外基準:左主幹部病変≧50%の狭窄;腎機能不全;肝疾患;NYHA III〜IV度の心不全など。患者背景:平均年齢58歳,女性17%,平均HDL-C 42.1mg/dL,LDL-C 81.9mg/dL,脂質異常症98.9%,糖尿病20%,心筋梗塞既往20%,脂質低下薬投与例91.3%追跡期間は6週間rHDL 40mg/kg群(111例),80mg/kg群(12例),プラセボ群(60例)。週に1回4週間注入した。ベースライン時と6週間後にIVUSを実施rHDL 80mg/kg群でALTが標準上限の>5倍の上昇(50%),AST>5倍(33%)などの肝機能障害が増加したため投与中止。
IVUS評価は145例。一次エンドポイント(アテローム容積の変化率)において治療群間差はなかった(rHDL群3.4%減少 vs プラセボ群1.6%減少,P=0.48)。絶対変化も差はなし(5.3mm3減少 vs 2.3mm3減少,P=0.39)。しかし,ベースライン時と比べるとrHDL群では有意に減少(P<0.001),プラセボ群では有意な減少傾向(P=0.07)を示した。IVUS上のplaque characterization indexの変化は−0.0097 vs +0.0128(P=0.01),血管造影上の冠動脈スコアの低下は−0.039mm vs -0.071mm(P=0.03)。有害イベントは両群同様であったが,低血圧症がrHDL 40mg群でプラセボ群より多かった(13.8% vs 7.1%)。文献情報
presenter: Jean-Claude Tardif, MD ( Montreal Heart Institute, Canada )


The Direct Renin Inhibitor Aliskiren in Combination with the Angiotensin Receptor Blocker Valsartan Provides Additional Blood Pressure-Lowering Effects Compared with Either Agent Alone in Patients with Hypertension.UP
軽度〜中等度の高血圧患者において,aliskiren*,valsartanともに良好に降圧したが,併用投与に相加効果が示唆された。
*経口直接的レニン阻害薬。10数年ぶりの新規高血圧治療薬として2007年3月FDAに承認された。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検1797例。平均年齢52歳,女性39%,黒人15%,平均血圧154/100mmHg,ステージ1:41.2%,2:58.8%,約半数が肥満平均追跡期間8週間1〜2週間のwashout後3〜4週間のrun-in期間を経て,次の4群にランダム化。aliskiren+ARB valsartan群(446例):aliskiren 150mg/日経口投与+valsartan 160mg/日,aliskiren群(437例),valsartan群(455例),プラセボ群(459例)。4週間投与し,その後の4週間は倍量投与。血圧はベースライン時,4週間後,8週間後に測定一次エンドポイント(座位拡張期血圧の降圧)は,aliskiren+valsartan群12.2mmHg,aliskiren群9.0mmHg,valsartan群9.7mmHg,プラセボ群で4.1mmHg低下し,aliskiren+valsartan群はプラセボ群,各単独投与群と比べ有意に降圧した(P<0.001)。収縮期血圧も同様にそれぞれ17.2mmHg,13.0mmHg,12.8mmHg,4.6mmHg低下し,aliskiren+valsartan群はプラセボ群,各単独投与群と比べ有意に降圧した(P<0.001)。降圧反応率(blood pressure response rate)はaliskiren+valsartan群65.8%,aliskiren群53.5%,valsartan群55.2%,プラセボ群29.9%で併用群は有意に高く(P<0.05 vs 各単独投与群,プラセボ群),血圧コントロール(<140/90mmHg)も同様であった(49.3%,37.4%,33.8%,16.5%)。有害事象における治療群間差はなかった(35.0%,34.1%,36.7%,36.7%)。
presenter: Suzanne Oparil, MD( University of Alabama at Birmingham School of Medicine, US )


March 27
Late-Breking Clinical Trials III


MERLIN-TIMI 36 Metabolic Efficiency With Ranolazine for Less Ischemia in Non-ST Elevation Acute Coronary Syndromes -TIMI 36 UP
非ST上昇型ACSにおいて,抗狭心症薬ranolazine長期投与による心血管死+心筋梗塞+虚血再発の有意な抑制効果は認められなかった。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設(17か国440施設)6560例。非ST上昇型ACSによる入院例;安静時の症状発症から48時間以内;中等度〜高リスク(次のうち1つ以上該当:トロポニンあるいはCK-MB上昇;≧0.1mVのST低下;糖尿病;不安定狭心症/非ST上昇型心筋梗塞(MI)のTIMIリスクスコア≧3)。除外基準:治療血管の血行再建成功例;挿管を要する肺浮腫;SBP<90mmHgあるいはショックが持続する症例など患者背景:年齢(中央値)64歳,女性35%,非ST上昇型MI 51%,糖尿病約3分の1,MI既往3分の1,発症からランダム化までの時間中央値24時間,入院時の血管造影実施59%追跡期間は348日(中央値)ranolazine 200mgを1時間静注後80mg/時を96時間注入してから次の2群にランダム化。ranolazine群(3279例): 1000mg×2回/日を長期(試験期間中)経口投与,プラセボ群(3281例)。第1週目に連続ホルター心電図を実施一次エンドポイント(心血管[CV]死+MI+虚血の再発)はranolazine群21.8%,プラセボ群23.5%で両群間に有意差は認められなかった(ハザード比0.92;95%信頼区間0.83-1.02,P=0.11)。CV死,MI(10.4% vs 10.4%,P=0.87)も同様であったが,虚血再発率はranolazine群が有意に低かった(17.3% vs 20.0%,P=0.03)。30日後のCV死,MI,重症虚血の再発,ホルター心電図陽性は23.1% vs 25.1%(P=0.055)。狭心症治療の増加(10% vs 12.2%,P=0.006),狭心症の悪化(4.2% vs 5.9%,P=0.023)はranolazine群で少なく,死亡+CVによる入院において両群間に有意差はなかった。不整脈はranolazine群で有意に少なかった(73.7% vs 83.1%,P<0.001),失神は3% vs 2%(P=0.01)。文献情報
presenter: David A. Morrow, MD. MPH ( Brigham & Women's Hospital, US )


COURAGE Clinical Outcomes Utilizing Revascularization and Aggressive Drug Evaluation UP
安定冠動脈疾患患者において,至適薬物治療にPCIを併用した場合の長期死亡+非致死的心筋梗塞の抑制効果は認められなかった。
無作為割付け,多施設(米国,カナダの50施設)2287例。安定CAD;当初CCS狭心症分類IV度で薬物治療により安定している症例,負荷試験,心電図による客観的な心筋梗塞で1か所以上の近位心外膜冠動脈の≧70%狭窄,あるいは≧80%の狭窄を1か所以上有し誘発試験によらない古典的な狭心症。除外基準:持続性CCS IV度の狭心症;負荷試験での顕著な陽性症例;治療抵抗性心不全あるいは心原性ショックなど患者背景:平均年齢62歳,女性15%,高血圧67%,高コレステロール血症71%,心筋梗塞(MI)95%,多枝疾患69%,PCI既往27%,左前下行枝の近位病変およそ1/3,CCS II〜III度58%,喫煙29%追跡期間中央値4.6年至適薬物治療群(1138例):抗血小板治療(aspirin 81〜325mg/日,aspirin不忍容例はclopidogrel 75mg/日),LDL-C 60〜85mg/dLを目標とした積極的脂質低下治療,抗虚血治療(metoprolol,amlodipine,isosorbide mononitrate等)など,PCI+至適薬物治療群(1149例):抗血小板治療は aspirin+clopidogrelPCI施行94%(成功93%),5年間の薬物治療:ACE阻害薬64%,スタチン系薬剤93%,aspirin 95%,β遮断薬85%。LDL-Cは71mg/dL(中央値)に低下。生活習慣(食事,運動,禁煙)改善度は両群とも高かった。 一次エンドポイント(全死亡+非致死的MI)はPCI+薬物治療群19.0%,薬物治療群18.5%で両群同様であった(ハザード比1.05;95%信頼区間0.87〜1.27,P=0.62)。死亡(7.6% vs 8.3%,P=0.38),非致死的MI(13.2% vs 12.3%,P=0.33),脳卒中(2.1% vs 1.8%,P=0.19)も両群間に有意差はなく,二次エンドポイントである死亡+MI+脳卒中,ACSによる入院においても両群間差はなかった。狭心症は両群で有意に低下したが,両群間差はなかった(P=0.35)。しかし,短期の狭心症はPCI+薬物治療群でやや抑制された(1年後の非発症率:66% vs 58%,P<0.001,3年後:72% vs 67%,P=0.02)。文献情報
presenter: William Boden, MD ( Buffalo General Hospital, US )


ARISE Aggressive Reduction of Inflammation Stops Events UP
最近発症した高リスクのACS患者において,新規抗酸化薬であるsuccinobucolの心血管イベント抑制効果は認められなかった。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検6144例。14〜365日前に急性心筋梗塞,不安定狭心症で入院した60歳以上;糖尿病;1つ以上の危険因子を有する55歳以上。除外基準:90日以内のCABGあるいは28日以内のPCI;中等度〜重度の症候性心不全;治療抵抗性高血圧など患者背景:平均年齢は65歳,女性28%,平均LDL-C 88mg/dL,HDL-C 45mg/dL,糖尿病37%,心筋梗塞(MI)既往72%,血行再建術既往83%平均追跡期間は24か月succinobucol群(3078例):300mg/日,プラセボ群(3066例)succinobucol 群でLDL-Cが上昇しHDL-Cが低下した。プラセボ群では変化なし。一次エンドポイント(心血管[CV]死+心停止+MI+脳卒中+不安定狭心症+血行再建術)はsuccinobucol群17.2%,プラセボ群17.3%で両群間差はなかった(ハザード比1.00,P=0.985)。二次エンドポイントであるCV死,心停止,MI,脳卒中(6.7% vs 8.2%,P=0.028),新規発症糖尿病(1.6% vs 4.2%,P<0.0001)はsuccinobucol群で抑制されたが,心不全は同群の方が多かった(107例 vs 83例)。重篤な有害イベントは両群で同様であった(31% vs 29%)。
presenter: Jean-Claude Tardif, MD ( Montreal Heart Institute and Universite de Montre al, Canada )

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