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 AHA2004 UP
(米国心臓協会学術集会 2004/11.7〜10 ニューオリンズ)

第77回米国心臓協会学術総会がニューオリンズで開催されました。
ここではAHAで発表されるLate Breaking Clinical Trialsとして発表される全トライアルの簡略な紹介とともに,特に注目すべきトライアルの詳細な報告を掲載いたします。
掲載トライアル
ACORNDetailsA-HeFTARBITER 2DetailsCARPCREATECREATE-ECLADIPOMESCAPEGEMINILong Term Management of Heart Failure PEACEPioglitazone Rosiglitazone in patients with type 2 diabetes and dyslipidemiaRIO-NA SCD-HeFTSEEDSSHIELD

Nov 7 Late Breaking Clinical Trial

ACORN Results of a multicenter randomized clinical trial for the assessment of a cardiac support device (CSD) in patients with heart failure UP
重症心不全患者において, cardiac support device(CSD*)は拡大した左室の形状とサイズおよびQOLを改善。
ACORN*メッシュ状のファイバーで心室を包んでリモデリングを抑制。無作為割付け,多施設300例:18〜80歳(平均年齢52.5歳);NYHA III〜IV度の心不全;β遮断薬,ACE阻害薬治療例で状態が安定しているもの,EF<35%,左室拡張終末期径>60mmランダム化時に僧帽弁置換術/修復(MVR)施行例(193例)は,MVR単独群とMV+CSD群に,CSD+至適薬物療法群,MVR不要例(107例)は至適薬物療法単独群と至適薬物療法+CSD群にランダム化追跡期間は22か月(中央値)一次エンドポイント(死亡+心不全の進展を示す主要な心手術+NYHAの変化)は,改善例がCSD群で対照群より多く(38% vs 27%),悪化例が少なかった(37% vs 45%)。オッズ比は1.73(p=0.02)。→詳細情報
presenter: Mann DL, Houston, US)

DIPOM DIabetic POstoperative Mortality and Morbidity Trial UP
非心臓術施行の糖尿病患者において,周術期のβ遮断薬metoprololの死亡率,心合併症,有害事象への有効性は認められず。
無作為割付け,プラセボ対照,多施設,intention-to-treat解析921例;39歳以上の非心臓術施行糖尿病例metoprolol群(462例):入院中に100mg/日を<7日間投与。平均治療期間4.6日,プラセボ群(459例):4.9日。追跡期間(中央値)は18ヵ月一次エンドポイント(全死亡+急性心筋梗塞+不安定狭心症+うっ血性心不全)はmetoprolol群99例(21%),プラセボ群93例(20%)で両群間に有意差はなし(p=0.66)。年齢,性,冠動脈疾患既往,悪性疾患で調整後のハザード比1.10(95%信頼区間0.82−1.46,p=0.53)。
presenter:Juul A, Copenhagen, Denmark

PEACE Prevention of Events with Angiotensin Converting Enzyme Inhibition UP
安定冠動脈疾患において,現行治療にACE阻害薬を追加投与しても,心血管死,心筋梗塞,血行再建術を抑制せず。
無作為化,プラセボ対照,二重盲検,多施設,intention-to-treat解析8290例:50歳以上,左室の機能の保たれた(EF>40%)安定冠動脈疾患ACE阻害薬trandolapril群(4158例):2mg/日を2週間投与のrun-in後,4mg/日を6か月間投与,プラセボ群(4132例)追跡期間(中央値)4.8年試験開始時のβ遮断薬,脂質低下薬,利尿薬投与率(両群,60%,70%,13%),Ca拮抗薬(実薬群36%,プラセボ群35%),aspirinあるいは抗血小板薬(90%,91%)一次エンドポイント(心血管死,非致死的心筋梗塞,CABGあるいはPCI)はtrandrapril群21.9%,プラセボ群22.5%で両群間に有意差は認められなかった(ハザード比0.96,95%信頼区間0.88-1.06; p=0.43)。  →文献情報
presenter: Marc Preffer, Boston, US

Long term impact of disease management in a large, diverse heart failure population UP
心不全患者において看護師による疾患管理により収縮心不全例で生存率が改善したものの,コストは削減できず。
無作為割付け1069例;平均年齢70.9歳;community-basedの心不全患者;心エコーによる拡張期心不全電話による疾患管理(disease management:DM)群(710例):心臓管理の専門トレーニングを受けた看護師による患者への教育(食事,運動,体重モニターの重要性),医師のprimary careに呼応した治療管理,対照群(359例):DMの介入をしない通常治療。体重計を供給し無料電話を用意。追跡期間は18ヵ月DM群では死亡率が低下し生存日数が76日長かった(p=0.037)。サブ解析によると収縮心不全でDMが有効(ハザード比0.62,p=0.040)で,NYHA III〜IV度でより有効性が大きかった。DM群でNYHA分類(p<0.001)がより改善したにもかかわらず,6分間歩行は有意に改善せず,コストも削減しなかった。
presenter:Galbreath AD, San Antonio, US

Nov 8 Late Breaking Clinical Trial II

CREATE-ECLA International Trial Clinical trial of Reviparin and mEtabolic modulation in Acute myocardial infarction Treatment Evaluation-Estudios Cardiologicos Latinoamerica international UP
ST上昇型の急性心筋梗塞患者において, GIK療法は30日後の死亡,心停止,心源性ショックを抑制せず。
無作為化,2×2 factorial,多施設(21地域518施設)20201例;ST上昇型心筋梗塞患者背景:平均年齢58.6歳,男性77.8%GIK群(10088例):グルコース・インスリン・カリウムを静注,対照群(10107例):通常治療全死亡はGIK群10.0%,対照群9.7%(ハザード比1.03,95%信頼区間0.95〜1.13,有意差なし)。心停止は1.4% vs 1.5%,心源性ショック6.6% vs 6.3%,再梗塞2.3% vs 2.4%でいずれも両群間に有意差は認められなかった。しかし,7日後の再梗塞はGIK群で有意に低下し(4.6% vs 6.5%,p=0.004),この有効性は30日後も持続。primary PCI施行例,tPA投与例で死亡率が有意に低下した。  →文献情報
presenter:Mehta SR, Hamilton, Canada

CREATE Clinical trial of Reviparin and mEtabolic modulation in Acute myocardial infarction Treatment Evaluation UP
急性心筋梗塞およびST上昇型心筋梗塞において,通常治療+低分子量ヘパリンreviparinは脳卒中を増加させずに死亡,再梗塞を有意に抑制。
無作為割付け15570例;ST上昇型心筋梗塞(MI)あるいは左脚ブロック;発症から12時間以内reviparin群:体重調整量を1日2回皮下注を7日間,プラセボ群一次エンドポイント(死亡+MI+脳卒中)はreviparin群9.6%,プラセボ群10.9%〔ハザード比(HR)0.87,95%信頼区間0.79〜0.96,p=0.006〕とreviparin群で有意に低下し,同群の有効性は30日後も持続(11.8% vs 13.6%,p=0.001)した。発症から投与までの時間でみると,0.2時間のHRは0.7,>2〜4時間:0.81(p=0.032),>4〜8時間:0.85(p=0.047),>8時間:1.06(p=0.041)。   →文献情報
presenter: Yusuf SD, Hamilton, Canada

SHIELD Shock Inhibition Evaluation with AzimiLiDe UP
ICD植込み例において,III群抗不整脈薬azimilideはショック,ペーシングを必要とする心室頻拍の再発を有意に抑制。
無作為化,プラセボ対照,二重盲検,多施設(9カ国121施設)633例;植込み前42日以内に生命に関わる不整脈を発症し新規にICDを植込んだもの;30日以上前のICD植込み例で不整脈を発症したものazimilide 75mg群(220例),azimilide 125mg/日群(199例),プラセボ群(214例)。追跡期間は1年75mg群で全ショック+抗頻拍ペーシング(ATP)を必要とする症候性心室頻拍(VT)が57%〔ハザード比(HR)0.43,95%信頼区間(CI),0.26〜0.69,p=0.0006〕,125mg群で47%(HR 0.53,95%CI 0.34〜0.83,p=0.0053)低下した。azimilide両群の全ショック抑制は有意差には至らなかった。最適ICD治療(ショックあるいはATP)の実施も75mg群(HR 0.52,p=0.01698),125mg群(HR 0.38,p=0.0004)で有意に低下。torsade de pointesがazimilide群で5例,プラセボ群で1例発生した。  →文献情報
presenter: Dorian P, Tronto, Canada

A-HeFT African American Heart Failure Trial UP
アフリカ系アメリカ人において,通常の心不全治療へのisosorbide+hydralazineの追加投与により死亡,心不全による初回入院,QOLが有意に改善。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設(米国170施設),intention-to-treat解析1050例;アフリカ系アメリカ人のNYHA III〜IV度の心不全例;18歳以上isosorbide+hydralazine群(518例):isosorbide dinitrate 20mg×3回/日,hydralazine hydrochloride 37.5mg×3回/日,プラセボ群(532例)で投与を開始し,倍量に増量(1日の総投与量はhydralazine 225mg,isosorbide 120mg)。追跡期間は18カ月2004年7月プラセボ群での死亡率が有意に高かったため予定より早く試験は中止された。一次エンドポイント(死亡+心不全による初回入院+QOL)のスコアはisosorbide+hydralazine群-0.1,プラセボ群-0.5(p=0.01)。全死亡はそれぞれ32例(6.2%),54例(10.2%)で(ハザード比0.57,p=0.01),心不全による初回入院は85例(16.4%),130例(24.4%),QOLスコアの変化は-5.6,-2.7(値が低い方が良好)。心不全の悪化はプラセボの群で,頭痛およびめまいはisosorbide+hydralazine群で有意に多かった。   →文献情報
presenter: Taylor AL, Minneapolis, US

Nov 9 Late Breaking Clinical Trial III

ESCAPE Evaluation Study of Congestive Heart Failure and Pulmonary Artery Catheterization Effectiveness UP
進行したうっ血性心不全患者において,肺動脈カテーテル(PAC)使用によるPAC関連死,入院日数の増加はなし。
無作為割付け,多施設(アメリカ,カナダの26施設)433例;進行したうっ血性心不全(CHF)入院例;NYHA IV度;EF<30%。患者背景:平均年齢56歳,男性74%,少数民族40%PAC(スワンガンツカテーテル)群(215例),臨床(徴候および症状)評価群(218例)。その他の心不全の標準治療,薬物療法は可。追跡期間は6ヵ月PAC群での合併症(心停止,感染)の発生は約4%であったが,PAC関連の死亡はなかった。入院日数は両群8日。
presenter:Shah MR, Duke Clinical Research Institute, US

GEMINI Glycemic Effects of Carvedilol vs Metoprolol in Hypertensives with NIDDM UP
2型糖尿病を併発している高血圧患者において,β遮断薬carvedilol はmetoprololよりも血糖値,インスリン感受性を有意に改善。
無作為割付け,二重盲検,多施設(90施設),intention-to-treat解析1235例;30〜80歳;高血圧(>130/80mmHg);2型糖尿病(HbA1c:6.5〜8.5%),RAS阻害薬(ACE阻害薬あるいはAII受容体拮抗薬)投与例carvedilol群(498例):6.25〜25mg×2回/日,metoprolol群(737例):50〜200mg×2回/日。hydrochlorothiazide 12.5mg,ジヒドロピリジン系Ca拮抗薬を追加投与。追跡期間35週間HbA1cは,metoprolol群で上昇した(0.15%,p<0.001)がcarvedilol群では上昇せず(0.02%,p=0.65),両群間に有意差が認められた(0.13%,p=0.004)。HbA1cの>1%の上昇はcarvedilol群7% vs 14.2%(オッズ比0.46,p<0.001)。インスリン感受性(homeostatic model assessment)はcarvedilol群で改善したがmetoprolol群ではしなかった。血糖コントロールの悪化により脱落した例は0.6% vs 2.2%(p=0.04)。降圧は両群同様であった。目標降圧値到達の投与量はそれぞれ17.5mg×2回/日,128mg×2回/日。微量アルブミン尿はcarvedilol群で少なかった。  →文献情報
presenter: Bakris G, Chicago, US

RIO-NA Rimonabant in Obesity -North America UP
過体重,肥満例で選択的cannabinoid type 1(CB1)受容体阻害薬rimonabant 20mg投与により,体重,腹囲,脂質,インスリン感受性が改善。
(→関連試験:ESC2004で発表されたRIO-EUROPE
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設(米国,カナダの72施設)3040例;BMI 30 kg/m2以上あるいは>27kg/ m2の合併症例患者背景:平均年齢45.0歳,女性80.7%,BMI 37.6 kg/m2,体重104.4kg,胴囲105.8cmrimonabant 5mg群,20mg群,プラセボ群。1年後にrimonabant群は同用量あるいはプラセボに再ランダム化。追跡期間は2年5%以上減量した例はrimonabant 20mg群で62.5%,5mg群は36.7%,プラセボ群は33.2%(p<0.001),腹囲の減少はそれぞれ8cm,4.9cm,3.8cm(p<0.001),HDL-Cの増加は24.5%,15.6%,13.8%(p<0.001),トリグリセリドの低下は9.9%,5.9%,1.6%(p<0.05)と20mg群で有意な効果が認められた。また糖尿病患者は登録していなかったが,同群でインスリン感受性が有意に改善し,メタボリックシンドローム例が1/3以上減少した。安全性,忍容性はプラセボ群と同様であった。文献情報
presenter: Pi-Sunyer FX, New York, US

SEEDS Syncope Evaluation in the Emergency Department Study UP
救命救急室に失神ユニット(syncope unit)を設けると,診断の確立,入院日数,長期生命予後が改善。
無作為割付け◆103例の失神例◆救命救急室(emergency department:ED)に失神ユニット(syncope unit:SU)を設ける群(51例),設けない標準治療群(52例)◆EDにおいて診断が決定できたのはSU群34例(67%),標準治療群5例(10%)で,SU群で入院を要したのは22例(43%)であったが,標準治療群ではほとんどが診断が確立せず,51例(98%)がより詳しい検査のために入院しなくてはならなかった。さらにSU群では入院日数が64日,標準治療群では140日,失神から2年後の生存率はSU群97%,標準治療群90%であった。 →文献情報
presenter:Shen WK, Rochester, US

Nov 10 Late Breaking Clinical Trial IV

ARBITER 2 Arterial Biology for the Investigation of the Treatment Effects of Reducing Cholesterol 2]UP
HDL-Cが低めの冠動脈疾患患者において,ナイアシン+スタチンはアテローム性動脈硬化の進展を抑制した。
詳細情報 →文献情報
presenter:Taylor A, Washington, US

CARP Coronary Artery Revascularization Prophylaxis UP
待機的血管術施行前の血行再建は予後を改善せず。
無作為割り付け,多施設(18施設),intention-to-treat解析510例:安定した虚血性心疾患。腹部大動脈瘤33%,下肢動脈閉塞疾患67%。Eagle’criteria,the Revised Cardiac Risk Indexなどによるリスク上昇例74%血行再建術群:CABGあるいはPCI,非血行再建術群にランダム化。追跡期間は2.7年(中央値)CABG例41%,PCI例59%。血行再建術に関連する死亡率1.7%。脳卒中,四肢損失,透析の合併症はなし。ランダム化から血管術までの時間(中央値)は血行再建術群54日,非血行再建術群18日(p<0.001)。死亡率はそれぞれ22%,23%と両群間に有意差は認められなかった(p=0.92)。相対リスクは0.98(95%信頼区間0.70-1.37)。手技後30日以内の死亡率は3.1% vs 3.4% (p=0.87)。心筋梗塞は11.6% vs 14.3%(p=0.37)。  →文献情報
presenter: McFalls EO, Veterans Affairs Medical Center, US

SCD-HeFT Sudden Cardiac Death in Heart Failure Trial UP
安定心不全患者において,amiodaroneはプラセボよりもコスト高ながら有効性で劣り,ICDはコスト,有効性ともに高い。
安定している心不全患者(2521例:NYHA II〜III度,EFが35%以下)において,ICDは死亡を23%抑制したがamiodaroneはしなかった(ACC2004で発表)試験における費用対効果の検討(追跡期間中央値46ヵ月)。0〜3ヵ月:amiodarone群のコストは3829ドル,プラセボ群2568ドル,ICD群24,366ドル。5年間:それぞれ49,443ドル,43,078ドル,61,968ドル。生涯コスト:プラセボ群90,759ドル,ICD群(undiscounted)159,147ドルで余命は各8.41年,10.87年。  →文献情報
presenter: Mark DB, Durham, US

A comparison of lipid and glycemic effects of pioglitazone and rosiglitazone in patients with type 2 diabetes and dyslipidemia. UP
2型糖尿病,高脂血症患者におけるインスリン抵抗性改善薬pioglitazoneとrosiglitazoneの血糖への有効性は同様ながら脂質への有効性は異なる。
無作為割付け,二重盲検,多施設◆719例;糖尿病(WHO基準)および高脂血症(空腹時TG 150-600mg/dL,空腹時LDL-Cが130mg/dL以下)◆2型糖尿病治療薬の投与を中止し,4週間のプラセボによるwashoutを行う。pioglitazone(PIO)群(363例):30mg×4回/日,rosiglitazone(ROSI)群(356例):4mg×4回/日。12週間後にそれぞれ投与量を45mg×4回/日,4mg×2回/日まで漸増投与。その他の脂質低下薬は試験前・中は投与しなかった◆HbA1cは両群で同様であった。PIO群:TG -12.0%,HDL-C +14.9%,non HDL-C +3.8%,LDL-C +15.7%,LDL particle conc −7.8%,LDL particle size +2.4%,アポリポ蛋白B +1.5%。ROSI群:TG +14.9%,HDL-C +7.8%,non HDL-C +18.6%,LDL-C +23.3%,LDL particle concentration +12.0%,LDL particle size +1.7%,アポリポ蛋白B +11.5%。PIOはROSIに比べTG,HDL-C,non HDL-C,LDL particle concentrationおよびsizeを有意に改善したが,血糖への影響は同様。
presenter: Goldberg RB, Miami, US

 ESC2004 UP
(欧州心臓病学会2004/8.28〜9.1・ミュンヘン)


掲載トライアル
ACESACTIONA to ZICTUSINTER-HEARTJUMBO-TIMI 26PRINCESSPROVE IT-TIMI 22 Antibiotic TrialRIO-EUROPE

Hot Line Iより

ACTION A Coronary Disease Trial Investigating Outcome with Nifedipine GITS UP
症候性の安定狭心症において,抗狭心症治療+Ca拮抗薬nifedipineは狭心症,新規心不全,脳卒中を抑制
無作為割付け,プラセボ対照,多施設,intention-to-treat解析7665例:35歳以上の症候性安定狭心症;EF>40%,試験開始2週間前のCa拮抗薬投与例を除く狭心症治療例;脂質低下療法例。除外基準:3ヵ月前の主要な心血管イベント発症あるいはインターベンション施行例;弁膜症,肺疾患,不安定1型糖尿病など平均追跡期間は5年nifedipine群(3825例):30〜60mg/日,プラセボ群3840例患者背景:平均年齢;nifedipine群63.5歳,プラセボ群63.4歳;血圧:137.3/79.9mmHg,137.6/79.8mmHg;心筋梗塞(MI)既往52%,50%;PTCA/CABG 両群20%;狭心症発作の既往93%,92%。治療薬投与例:抗狭心症薬99%,脂質低下療法68%,ACE阻害薬20%,aspirin 86%,β遮断薬80%一次エンドポイント(全死亡,MI,心不全,脳卒中,治療抵抗性狭心症,末梢血管血行再建術)において両群間に有意差なし。死亡:nifedipine群310例,プラセボ群291例[ハザード比(HR)1.07,p=0.41],MI:267例,257例(HR 1.04,p=0.62),狭心症150例,174例(HR 0.86,p=0.18),新規心不全:86例,121例(HR 0.71,p=0.015),脳卒中77例,99例(HR 0.78,p=0.10),末梢血管血行再建術146例,118例(HR 1.25,p=0.073)。nifedipine群では冠動脈造影(p<0.0001),PTCA(p=0.25),CABG(p=0.0021)が低下。高血圧例では一次エンドポイントを13%有意に抑制。  →文献情報
presenter: P. Poole-Wilson (Imperial College, UK )

INTER-HEART UP
心筋梗塞の大半が臨床現場で簡単に計測できるリスク因子により予測でき,それらの因子は変更しうる
世界中における初発心筋梗塞(MI)を評価する観察研究52か国(西ヨーロッパ,東・中央ヨーロッパ,中東,アフリカ,南アジア,中国,東南アジア,オーストラリア/ニュージーランド,南北アメリカ)29,000人以上質問票(人口統計学,ライフスタイル,健康に関する歴史,心理的・社会的要素,薬物治療情報,身長,体重,ウエスト/ヒップ比,血圧,心拍数)。年齢,性でマッチングした対照を含むMIの最も重要なリスク因子は喫煙,アポリポ蛋白B/A-1比の上昇。その他の独立したリスク因子は,糖尿病,高血圧,低心理的・社会的スコア,腹部肥満。心臓保護因子は身体活動,フルーツ,野菜の摂取,適度なアルコール。これらの因子を合わせるとpopulation attributable riskは90.4%。  →文献情報
presenter: S Yusuf (McMaster University, Canada)

RIO-EUROPE Rimonabant in Obesity-Europe UP
過体重,肥満例で選択的cannabinoid type 1(CB1)受容体阻害薬rimonabantは体重,胴囲を減少し脂質,血糖を改善
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設1507例:BMI>30kg/m2あるいは高脂血症や高血圧を併発している場合は>27kg/m2追跡期間は2年rimonabant 20mg/日群(599例),5mg/日群(603例),プラセボ群(305例)。低カロリー食を実施1年後の結果:rimonabant 20mg/日群の体重は8.6kg減量(vs プラセボ群p<0.001),5mg/日群は4.8kg減量(vs プラセボ群p=0.038),プラセボ群は3.6kg減量。さらに胴囲はそれぞれ8.5cm(vs プラセボ群p<0.001),5.3cm(vs プラセボ群p=0.002),4.5cm減少した。20mg群ではベースライン時のメタボリックシンドローム群(42.2%)は1年後に19.6%へ有意に低下した。さらに20mg群では体重減少に加え代謝リスク因子がプラセボ群に比べ有意に改善した。同群のHDL-Cの増加は27%(vs プラセボ群p<0.001),5mg群は19%,プラセボ群17.3%。これは減量とは独立した効果のようである。トリグリセリドは20mg群で10.6%低下した(vs プラセボ群p<0.001)が,5mg群は4.9%,プラセボ群は6.6%増加した。この効果はHDL-Cと同様に減量とは独立している。rimonabantの安全性に問題はないようである。
presenter: L. Van Gaal(Edegem-Antwerp, BE)

Hot Line IIより

ICTUS Invasive versus Conservative Treatment in Unstable Coronary Syndrome UP
高リスクの不安定狭心症患者において,早期の侵襲治療は選択的侵襲治療を凌げず
無作為割付け,多施設(オランダ)1200例:心筋障害が明瞭で胸痛を伴い発症から24時間以内,トロポニンT上昇,虚血あるいは心電図変化 ,冠動脈疾患既往早期侵襲治療:24〜48時間以内の冠動脈造影,48時間以内のPCIあるいは可能な限り早い段階でのCABG,選択的侵襲療法:薬物療法,治療抵抗性狭心症あるいは虚血,退院前の運動負荷試験例のみの冠動脈造影および血行再建術一次エンドポイント(死亡,MIの新規発症あるいは再発,急性冠症候群による入院)は早期侵襲治療群21.7%,選択的侵襲治療群20.4%(相対リスク1.06,p=0.59)。
presenter: R de Winter (Academic Medical Center, the Netherlands)

JUMBO-TIMI 26 Joint Utilization of Medications to Block Platelets Optimally-TIMI 26 UP
急性冠症候群でPCI施行例における抗血小板薬CS-747の安全性はclopidogrelと同等
無作為割付け,二重盲検,多施設(アメリカ,カナダ)904例第2相試験。aspirin 325mg/日投与例を次の4群にランダム化。CS-747 40mg+7.5mg群(200例):40mgで投与を開始し7.5mgを維持投与,60mg+10mg群(200例):60mgで投与を開始し10mgを維持投与,60mg+15mg群(250例):60mgで投与を開始し15mgを維持投与,clopidogrel群(254例):300mgで投与を開始し75mgを維持投与。投与期間は1ヵ月一次エンドポイントである30日間の出血(CABGに関連しない重大な出血および小出血)はCS-747群1.7%,clopidogrel群1.2%で両群間に有意差は認められなかった。二次エンドポイント(死亡,心臓発作,標的血管血栓,脳卒中,虚血再発)7.2% vs 9.4%で有意差はなかった。
presenter: E. Antman (Boston, US)

Hot Line IIIより

ACES Azithromycin and Coronary Events Study UP
安定性冠動脈疾患患者において抗生物質azithromycinに冠動脈心疾患の二次予防効果は認められず
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検,多施設4012例追跡期間は12ヵ月azithromycin群 600mg/週(2004例),プラセボ群(2008例)患者背景:平均年齢65歳,白人87%一次エンドポイント(冠動脈心疾患死,非致死的心筋梗塞,血行再建術,不安定狭心症による入院)において両群間に有意差なし。  →文献情報
presenter: J. Grayston( Seattle, USA)

A to Z Aggrastat to Zocor UP
不安定急性冠症候群においてHMG-CoA reductase阻害薬simvastatinの早期積極投与による有意な心血管イベント抑制効果は認められず
A-to-Zは急性冠症候群(ACS)におけるA-phase(enoxaparin vs UFH)とZ-phase(早期simvastatin治療の有効性を検討)から成る試験であるが,今回の発表はZ-phase無作為割付け,プラセボ対照,多施設4497例:非ST上昇およびST上昇例。ACS発症から平均3.7日後にランダム化追跡期間は2年simvastatin早期積極投与群(2265例):40mg/日を1ヵ月投与後,80mg/日に増量,simvastatin非積極投与群(プラセボ群2232例):プラセボを4ヵ月投与後simvastatin 20mg/日を投与1ヵ月後のLDL-Cの低下は積極群68mg/dLと39%低下,4ヵ月後は62mg/dLとさらに6%低下し,終了時は66mg/dL。プラセボ群は4ヵ月後に124mg/dLと11%増加したがsimvastatinの投与開始により8ヵ月後には77mg/dLと開始時から31%低下し,終了時は81mg/dL。一次エンドポイント(心血管死,心筋梗塞,ACSあるいは脳卒中による入院)は,早期積極群で14.4%,プラセボ群で16.7%で両群間に有意差は認められなかった(ハザード比0.89, p=0.14)。心血管死のみが4.1% vs 5.4%と積極群で有意に低下(p=0.05)。ミオパチーはsimvastatin 80mg群9例でプラセボ群1例に比べ有意に多かった(p=0.02)。  →文献情報
presenter: M. Blazing(Duke Clinical Research Institute, USA)

PRINCESS The Prevention of Ischemic Events by Early Treatment of Cerivastatin Study UP
急性心筋梗塞患者において,早期のHMG-CoA reductase阻害薬cerivastatinは虚血イベントの再発を抑制
無作為割付け,プラセボ対照,多施設(8ヵ国280施設),intention-to-treat解析3605例:発症から6時間以内,ST上昇あるいは下降のバイオマーカー上昇例追跡期間は2年の予定であったがメーカーの撤退により15ヵ月となった(2001年8月終了)cerivastatin群(1795例):0.4mg/日を3ヵ月投与後0.4mg/日(1040例),0.4/0.8mg/日(800例)を15ヵ月投与,プラセボ群(1810例):プラセボを3ヵ月投与後(1085例),cerivastatin 0.4/0.8mg/日(804例)を15ヵ月投与LDL-Cは15日後にcerivastatin群94mg/dL→90日後97mg/dL,プラセボ群138mg/dL→139mg/dL。4.5ヵ月間の一次エンドポイント[心血管死,非致死的心筋梗塞(MI),非致死的脳卒中,不安定狭心症あるいは心不全による入院]において両群間に有意差なし(p=0.37)。4.5ヵ月間の虚血イベント(致死的・非致死的MI,不安定狭心症,血行再建術)の再発はcerivastatin群で抑制(p=0.05)。重篤な有害事象は28%,30%と両群で同様であった。
presenter: R. Wright(Mayo Clinic and Foundation, USA)

PROVE IT-TIMI 22 Antibiotic Trial Pravastatin or Atorvastatin Evaluation and Infection Therapy-Thrombolysis in Myocardial Infarction 22 Antibiotic Trial UP
急性冠症候群において,抗生物質gatifloxacinの長期投与は心イベントを抑制せず
急性冠症候群において,HMG-CoA reductase阻害薬atorvastatinによる強力な脂質低下療法の死亡および主要な心血管イベント抑制効果をpravastatinによる標準的治療と比較したPROVE IT-TIMI 22で,クラミジア・ニューモニエに有効な抗生物質gatifloxacin投与による心血管イベント抑制効果を検討無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検追跡期間は平均2年gatifloxacinは毎月15日に400mg/日を投与開始し10日間投与一次エンドポイント[全死亡,心筋梗塞(MI),入院を要する不安定狭心症+血行再建術(ランダム化から30日以降に施行),脳卒中]はgatifloxacin群23.7%,プラセボ群25.1%で実薬群のハザード比の低下は5%で両群間に有意差は認められなかった(p=0.41)。死亡は3.1% vs 2.4%,冠動脈心疾患死1.5% vs 0.9%,MI 6.6% vs 7.4%,入院を要する不安定狭心症4.5% vs 4.4%,血行再建術17.0% vs 18.1%,脳卒中1.1% vs 1.07%。
presenter: C. Cannon(Brigham and Women's Hospital, USA)


 ESH2004 UP
(欧州高血圧学会 2004/06/13〜17 パリ)
 Late Clinical Trialsより
ESH2004

June 14

VALUE Valsartan Antihypertensive Long-term Use Evaluation UP
高リスク高血圧例において,ARB valsartanとCa拮抗薬amlodipineは心疾患死および心疾患を同等に抑制 →詳細情報文献情報
presenter:Julius S, M.D(University of Michigan, US)

PICXEL Benefits of a low dose combination on left ventricular hypertrophy reduction UP
左室肥大を有する高血圧患者において,ACE阻害薬perindopril/利尿薬indapamideはACE阻害薬enalapril単独投与よりも左室肥大を抑制した。
無作為割付け,二重盲検,多施設556例:18歳以上;左室心筋重量係数(LVMI)>120g/m2(男性),>100g/m2(女性);本態性高血圧(プラセボ4週間投与のランイン期間後の収縮期血圧(SBP)>140mmHg,<210mmHg)追跡期間:1年perindopril/indapamide(Per/Ind)群(284例):perindopril 2mg+indapamide 0.625mg,enalapril(Ena)群(272例)enalapril 10mg。LVMIは心エコーで求めた患者背景:平均年齢;Per/Ind群55.0歳,Ena群55.6歳;血圧164.1/98.6mmHg,164.8/98.5mmHg;LVMI 144.1g/m2,143.0g/m2;男性は両群とも47%降圧:SBPはPer/Ind群-22.0mmHg,Ena群-17.5mmHg(p<0.0001),DBP-10.3mmHg,-8.3mmHg(p=0.003)。24週間後のLVMIはPer/Ind群-9.8g/m2,Ena群-2.6g/m2(p<0.001),1年後は各群-13.6g/m2, -3.96g/m2(p<0.0001)。
Presenter:Dahlöf B, MD(Ostra University Hospital,Sweden)


 ACC2004 UP
(米国心臓病学会 2004.3/7〜10 ニューオリンズ)


掲載トライアル
ALLHATALLIANCEDINAMITINSPIREINVESTOn-TimePAVEPERSUADEPROVE IT-TIMI22SCD-HeFTSES-SMARTSYNERGYWATCH

Mar 7

On-Time Ongoing Tirofiban in Myocardial Infarction Evaluation UP
急性心筋梗塞患者において,PCI施行前の血小板GP IIb/IIIa受容体拮抗薬tirofibanの早期投与により心筋の再灌流が改善し,冠動脈の血栓が有意に低下したものの,TIMI grade 3はプラセボと有意差はなかった。
無作為割付け,プラセボ対照467例の急性心筋梗塞救急車搬送例(209例),referral center (258例):PCI設備のない施設。冠動脈造影を待つ間にtirofiban群:10μg/kgを0.15μg/kg/分で注入,プラセボ群にランダム化。冠動脈造影後,最初にプラセボを投与した例には高用量のtirofibanを投与,最初にtirofibanを投与した例にはプラセボを投与。PCI後,tirofibanを24時間連続静注治療と冠動脈造影間は平均59分。一次エンドポイントのTIMI grade 3は早期tirofiban投与群で15%,プラセボ群で19%と両群間に有意差は認められなかった。TIMI grade 2と3を合わせると早期tirofiban投与群の方が有意に良く,血栓スコアも同様であった。1年後の死亡率および再梗塞率に両群間差はなかった。
presenter: de Boer MJ,MD (Ziekenhuis de Weezenlanden, The Netherlands)

SES-SMART Randomized Comparison of a Sirolimus-Eluting Stent and a Standard Stent in the Prevention of Restenosis in Small Coronary Arteries UP
小血管病変において,sirolimus溶出ステントは非被覆(ベア)ステントに比べ再狭窄を有意に抑制。
無作為割付け256例非ST上昇の急性冠症候群(ACS),慢性安定狭心症,無症候性心筋梗塞(MI)。新規病変,33mmのステントでカバーできるもの,血管径2.75mm平均年齢64歳,男性71%,糖尿病24.9%,高血圧64%,高コレステロール血症63%,喫煙者16%,非ST上昇ACS 42%,慢性安定狭心症46%,無症候性MI 11%,MI既往28%sirolimus溶出ステント(SES)群(129例):Bx-Velocityステントを使用,非被覆(UC)群(127例):Bx-Sonicステント使用。患者背景で病変長に有意差がみられた(SES群13.01mm,UC群10.66mm)。一次エンドポイントである冠動脈造影での8ヵ月後の再狭窄率はSES群9.8%,UC群53.1%(p<0.001)。SES群は相対リスク81%の低下。(二次エンドポイントの結果):最小血管径はSES群:施行前0.73mm→施行後1.84mm→8ヵ月後1.7mm(8ヵ月後p<0.001),UC群:0.71mm→1.79mm→1.09mm;血管径割合はSES群66.88%→22.39%→29.26%,UC群66.83%→22.93%→50.78%(p<0.001);晩期内腔損失はSES群0.16mm,UC群0.69mm(p<0.001),loss indexは各0.11,0.68(p<0.001);主要な有害事象および脳血管イベントはSES群で有意に低下(9.3% vs 31.3%,p<0.001):死亡0% vs 1.6%,MI 1.6% vs 7.8%(p=0.372),標的病変再血行再建術7% vs 21%(p=0.0021)。SESの有効性は性,糖尿病の有無,ステント径・長などに関わらず認められた。  →文献情報
presenter: Ardissin D, MD(University of Parma, Italy)
Mar 8

PAVE Post AV Nodal Ablation Evaluation UP
房室結節アブレーション治療をした慢性心不全患者において,両心室ペーシングは6分間歩行距離,最大酸素摂取量,運動時間を有意に改善。
無作為割付け184例の左室収縮機能,NYHA心機能に関わらず慢性心房細動(AF)のもの:平均年齢69歳登録基準:1カ月以上AF,待機的房室結節アブレーション+ペースメーカー植込み例,NYHA I〜III度,6分間歩行テストで450m以上歩けないもの。両心室ペーシング(BV)群と右室ペーシング(RV)群に2:1にランダム化6カ月後,BV群の歩行距離はRV群より25.55m長かった(p=0.03)。二次エンドポイントである最大酸素摂取量はRV群よりBV群の方が1.02mL/kg/分多く(p<0.01),運動時間はBV群が41.6秒長かった(p<0.01)。BV群のEFは6カ月後も維持されたが,RV群は44.9%から40.7%へ低下(ベースライン時と比較してp=0.03)。生存率に両群間差はみられなかった。
presenter: Doshi R, MD (Cedars-Sinai Medical Center, US)

PROVE IT-TIMI 22 Pravastatin or Atorvastatin Evaluation and Infection Therapy: Thrombolysis in Myocardial Infarction 22 UP
発症から10日以内の急性冠症候群で標準治療を受けている例において,HMG CoA-reductase阻害薬atorvastatinによる強力な脂質低下療法は,死亡,心筋梗塞,狭心症,血行再建術を有意に抑制。
無作為割付け,二重盲検,多施設(8ヵ国350施設)4162例:平均年齢58歳;大半が白人男性;患者背景では末梢血管疾患既往がpravastatin群で多かった(6.6% vs 5.0%,p=0.03)平均追跡期間24ヵ月試験開始前10日以内の急性冠症候群(ST上昇の有無を問わない急性心筋梗塞あるいはハイリスクの不安定狭心症);総コレステロール(TC)≦240mg/dL,発症時に脂質低下薬を長期投与していた例はTC≦200mg/dL;安定した状態で,経皮的血行再建術予定例は施行後に登録強力脂質低下療法群(2099例):atorvastatin 80mg/日,標準治療群(2063例):pravastatin 40mg/日にランダム化平均LDL-Cはatorvastatin群62mg/dL,pravastatin群95mg/dl。2年後の一次エンドポイント[全死亡+心筋梗塞(MI)+再入院を要する不安定狭心症+血行再建術あるいは脳卒中]は,atorvastatin群22.4% vs pravastatin群26.3%で,atorvastatin群でハザード比が16%低下した(p=0.005)。二次エンドポイントであるCHD死,MIあるいは血行再建術は19.7% vs 22.3%で同群で14%低下(p=0.029)。atorvastatin群の死亡,MI,緊急血行再建術のリスクは25%低下。atorvastatin群はpravastatin群と比べ血行再建術は14%(p=0.04),不安定狭心症の再発リスクは29%(p=0.02)それぞれ有意に低下,全死亡は28%,死亡,MIは18%と有意ではないが低下した。atorvastatin群の有効性は全サブグループ(性,不安定狭心症,MI,糖尿病)で同様であった。同群の有効性はベースライン時のLDL-C高値で大きかった(≧LDL-C 125mg/dL例で34%低下,<LDL-C 125mg/dL例で7%低下)。アラニンアミノトランスフェラーゼの正常上限値の3倍上昇が3.3% vs 1.1%(p<0.001),1年後の試験薬中止率は22.8% vs 21.4%(p=0.30),2年後は30.5% vs 33.0%(p<0.001)。  →文献情報
presenter: Cannon CP, MD(Brigham & Womens Hospital, US)

ALLIANCE The Aggressive Lipid-Lowering Initiation Abates New Cardiac Events UP
冠動脈心疾患を有する高脂血症患者において,HMG-CoA reductase阻害薬atorvastatinによる積極的な脂質低下療法は心臓死+心筋梗塞+脳卒中+入院を抑制。
無作為割り付け2442例:CHD既往,3カ月以前のMI,6カ月以内のPCI,3カ月以前のCABG。atorvastatin群:10〜80mg/日,目標LDL-Cは<80mg/dL,通常治療群:プライマリケア医師による食事,運動療法を含む脂質治療,脂質低下薬(1997年以降はatorvastatinを含む)atorvastatinの平均投与量は40.5mg/日。ベースライン時のLDL-Cは脂質低下療法例110〜200mg/dL,非治療例は130〜250mg/dL。平均追跡期間52ヵ月後のLDL-Cはatorvastatin群95mg/dL,通常治療群111mg/dL(p<0.001)。LDL-Cの目標値(ATP IIIの推奨値<100mg/dL)達成率は72% vs 40%。心臓死+MI+脳卒中+入院はatorvastatin群で17%低下(p=0.02)。全イベント発症は289例 vs 333例。非致死的MIはatorvastatin群で47%低下。重篤な有害事象の発生は両群で同様であった。  →文献情報
presenter: Hunninghake DB, MD(University of Minnesota, US)

SCD-HeFT Sudden Cardiac Death in Heart Failure Trial UP
至適な治療を受けている心不全患者おいて,ICDは死亡を抑制したが,amiodaroneは抑制しなかった。
無作為割り付け,プラセボ対照,多施設(米国,カナダ,ニュージーランドの148施設)2521例:平均年齢60.1歳,女性23%,少数民族23%,平均心不全期間24.5ヵ月,EF(中央値)25%,NYHA II度70%,III度30%,虚血性心不全48%,非虚血性52%,インターベンション既往37%,心房細動既往15%。植込み型除細動器(ICD)群:ショックのみ,III群抗不整脈薬amiodarone群:800mg/日で投与を開始し1週間投与後2〜4週間で400mg/日,その後体重調整投与,プラセボ群追跡期間45.5ヵ月(中央値)。プラセボ群の死亡率は36.1%(7.2%/年),ICD群の死亡リスクはプラセボ群と比べ23%低下したが(p=0.007),amiodarone群では有意差はないながら6%上昇,NYHA III度群で44%上昇した。  →文献情報
presenter: Bardy GH, MD(University of Washington, US)

DINAMIT Defibrillator in Acute Myocardial Infarction UP
心筋梗塞後早期の高リスク例において,ICD植え込みは全死亡を抑制しなかった。
無作為割り付け,多施設MI発症から6〜40日後の674例:EF28%,うっ血性心不全が半数,β遮断薬投与例82〜87%,ACE阻害薬87〜95%,脂質低下薬75〜80%,抗血小板療法80〜92%ICD 群,対照群平均追跡期間2.5年。全死亡において両群間に差は認められなかった(p=0.66)。不整脈死はICD群で58%有意に低下(p=0.009)したが,非不整脈死が75%増加した(p=0.016)ためその有効性は打ち消された。心血管死の大半は非不整脈死であった。  →文献情報
presenter: Hohnloser SH, MD(J.W. Goethe University Hospital, Germany)


Mar 9

SYNERGY Superior Yield of the New Strategy of Enoxaparin, Revascularization and Glycoprotein IIb/IIIa Inhibitors UP
高リスクの急性冠症候群において,早期侵襲治療のprimary抗血栓療法としての低分子量heparin (enoxaparin)の有効性は非分画heparinと同等である。
無作為割付け,多施設(467施設)10027例登録基準は次の2つ以上を有するもの:60歳以上;一過性のST上昇あるいは下降;CK-MBあるいはトロポニン陽性低分子量heparin(enoxaparin)群,heparin群の2群にランダム化後,早期侵襲治療+aspirin,β遮断薬,ACE阻害薬,clopidogrelあるいはGP IIb/IIIa受容体拮抗薬。enoxaparin群:1mg/kgを12時間ごとに皮下投与,heparin (UFH)群:60U/kgで静注を開始し12U/kg/時,続いて活性部分トロンボプラスチン時間で調整漸増投与。enoxaparin群は投与から8時間以内にPCIを施行した場合は追加投与はしないこととしたが,8〜12時間後に施行した場合は0.3mg/kgを静注,待機的CABGの場合は施行の8時間前に投与を中止,緊急CABGの場合は即刻投与を中止した。UFH群ではPCI施行前には投与を中止し,活性化凝固時間250秒を達成する代わりにボーラス静注。elective CABG施行の6時間以上前に投与を中止,緊急CABGの際は投与を中止した。30日後の死亡(enoxaparin群3.2%,UFH群3.1%),MI (11.7%,12.7%),あるいはその複合(14.0%,14.5%)において2群間に有意差は認められなかった。入院中の心イベント,PCI施行例での血栓性合併症も両群で同様であった。出血性イベント発生は両群とも少なかったが,enoxaparin群の方が多かった。  →文献情報
presenter: Mahaffey K, MD(Duke Clinical Research Institute)

WATCH Warfarin and Antiplatelet Trial in Chronic Heart Failure UP
慢性心不全患者で死亡+非致死的心筋梗塞+脳卒中抑制において,warfarin,aspirin,clopidogrel群間に有意差は認められず。
無作為割り付け,多施設(142施設)1587例追跡期間2〜5年登録予定の4500例に満たず試験は中止一次エンドポイント(死亡+非致死的心筋梗塞+脳卒中):warfarin vs aspirinのオッズ比(OR)0.99,clopidogrel vs aspirinは1.10。一次エンドポイントを含む全イベントのORはwarfarin vs aspirinは0.94,clopidogrel vs aspirinは1.03。有意差がみられたのは,CHF悪化による入院[warfarin 群で27%低下(vs aspirin群p=0.01)]。
presenter: Massie BM, MD(Veterans Affairs Medical Center, US)

INVEST International Verapamil SR-Trandolapril Study UP
降圧治療による拡張期低血圧で心筋梗塞が増加するJカーブ現象は,冠動脈灌流の障害による。
PROBE(prospective,randomized,open-label,blinded-endpoint evaluation),多施設,intention-to-treat解析22576例の冠動脈疾患を有する高血圧Ca拮抗薬verapamil群,ACE 阻害薬trandolapril群による強力な降圧療法心筋梗塞(MI),脳卒中の発症において収縮期血圧(SBP)値による違いはなかったが,拡張期血圧(DBP)<90mmHg例でDBP値が高い例に比べMIの発症率が上昇した。DBP<60mmHgではMI発症率は14%,60〜70mmHgでは6%,70〜90mmHgでは3%,90〜110mmHgでは6%,≧110mmHgでは13%であった。一次エンドポイントとの相関でみた時の血圧の底値はSBP119.2mmHg,DBP84.1mmHg。
presenter: Messerli FH, MD (Ochsner Clinic Foundation, US)

ALLHAT Antihypertensive and Lipid-Lowering Treatment to Prevent Heart Attack UP
黒人においては,利尿薬を降圧治療の第一選択薬とするべきである。
無作為割り付け,二重盲検,多施設,intention-to-treat解析黒人におけるACE阻害薬lisinopril 群の降圧は白人に比べ有意に不良。非黒人では死亡率および心血管疾患合併症においてACE阻害薬lisinopril 群と利尿薬群を比較したオッズ比(OR)はおよそ1であったが,黒人群では上昇。非致死的MI+CHD死における黒人・lisinopril群のORは1.10,全死亡は1.06,複合CHDエンドポイントは1.15,複合心血管イベントは1.19。さらに脳卒中は1.4,心不全1.32,末期腎疾患1.29と有意差が認められた。非黒人における最良の降圧治療はACE阻害薬+利尿薬であるが,黒人においてはACE阻害薬,おそらくアンジオテンシン受容体拮抗薬も推奨できない。
presenter: Furberg CD, MD, PhD(Wake Forest University Baptist Medical Center, US)


Mar 10

PERSUADE Perindopril Substudy in Coronary Artery Disease and Diabetes
EUROPA(文献情報参照)[European Trial on Reduction of Cardiac Events with Perindopril in Stable Coronary Artery Disease:心不全を伴わない低リスクの安定冠動脈疾患において,ACE阻害薬perindoprilの心血管死を含むイベントの有意な抑制効果を証明(4年間の主要心血管イベントのNNTは約50人)]の糖尿病例サブスタディ UP
糖尿病患者においても,ACE阻害薬perindoprilは心血管イベントの相対リスクをEUROPAと同等に低下。
無作為割付け,プラセボ対照,二重盲検1502例perindopril群:心血管疾患の標準治療(aspirin,スタチン,β遮断薬)にperindopril 8mg/日を追加投与,プラセボ群平均追跡期間4.2年。perindopril群の一次エンドポイント(心血管死+非致死的MI+心停止)の相対リスク低下は19%(EUROPAでは20%),全MIは23%(24%),非致死的非Q波MIは34%,心不全による入院は46%(39%)。perindoprilによる心血管死,MI抑制効果はベースライン時の高血圧,あるいは降圧レベルとは関連しなかった。収縮期血圧低値例(<130mmHg)およびperindoprilによる最小の降圧例も同薬による転帰改善効果が認められた。糖尿病例での4年間の心血管死,MIのNNTは27人。
presenter: Fox KM, MD (Royal Brompton Hospital, UK)

INSPIRE Adenosine Sestamibi Post-Infarction Evaluation UP
急性心筋梗塞後早期例において,アデノシンおよびTc-99m sestamibi(MIBI)を用いた心筋血流イメージングはリスクを正確に評価。
無作為割り付け,多施設728例の急性心筋梗塞(AMI)後の安定例AMIから10日以内にアデノシ
ン,Tc-99m MIBIを用いた血流イメージングを実施し,リスクを層別化:低リスク:灌流欠損(梗塞)サイズ<20%,中等度リスク;欠損サイズは20%および虚血灌流欠損サイズ<10%,高リスク;欠損サイズは20%,虚血灌流欠損サイズ>10%。1年後にイメージングを全例で再実施。高リスクで心機能が保たれている例を,集中薬物治療群と血行再建術群にランダム化し,6〜8週間後にイメージングを実施追跡期間1年低リスク群の死亡/心筋梗塞(MI)は<3%,死亡率<1%,高リスク群の死亡/MIは>10%。高リスク群での両治療法群間に差は認められなかった(灌流欠損サイズが9%以上低下:薬物療法群75%,血行再建術群79%,虚血灌流欠損サイズが9%以上低下:両群80%)心筋灌流イメージングにより冠動脈造影や侵襲治療が不必要な低リスク,集中的治療が有効な高リスクを同定できる。
presenter: Mahmarian JJ, MD (Baylor College of Medicine, US)


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